第二百十六話 変態紳士
ミスコンに異を唱える者が
ブスに限定されるのは
ミスコンの存在が
自身の女性としての価値の低さを
嫌でも思い知らされる宴だからだ。
何もしてないのに勝手に負け犬にされるのだから
たまったものではないだろう。
本当にに興味が無いのに
「あ、どうせ出られないもんね」と
あからさまに言う男
言わずとも表情に出す男
気を使ってミスコン反対意見を述べる男
押しなべて皆
「ほっとけよ!マジどうでもいいんだって」
とガチギレしたくもなるだろう。
本当に興味が無ければマシな方で
心のどこかで僻んでいるのを隠している女には
もっと荒れる。
もう激昂〇ージャンかってぐらい暴れる。
対男は攻撃的手段に訴えられるので
まだマシで
一番やっかいなのは
予選ぐらいなら通過しそうな友人♀だ。
男を意識したキメッキメのメイクや服装で
「最低ヨねー」なんて言おうものなら
残している変身を使う決断に迫られるだろう。
男のオレから言わせていただくと
そう言う女性様だって「抱かれたい男」とか
はしゃいでいらっしゃるじゃないですか
「抱かれたいランキング」は健全だとしても
「抱かれたくないランキング」は
どうみてもイジメですよ。
承認欲求
誰でも持っているモノで
些細なモノから命懸けのモノまで
程度の差が著しい欲求だろう。
俺はストレガの「女」を否定し続けて
しまっていたようだ。
だが、ちょっと待って欲しい(朝日新聞)
「妹の裸が見たいなんてアウトだろう!!」
俺は堂々と言ってのけた。
それは不健全だ。
変態だ。
「お兄様は変態じゃあありませんか。」
ストレガはあっさり俺を殺しに来た。
ストレガの強烈無慈悲な精神攻撃は
俺を木の葉の様に吹き飛ばす。
肉体はノーダメージだが
俺の星幽体は砕けながら床を転がった。
なんて凄い攻撃なんだ。
肉体と精神の結びつきは、とても強い
なすりつけようとしても中々指から離れない鼻くそ
それよりも強いのだ。
常人であればヨガなどの修行を経て
稀に習得出来うる者がいるぐらい難しい事だ。
恐らく
マヨネーズを卵と油に分離する方が楽あろう。
それほどまでに肉体と魂は結びついているのだ。
「くっ・・・早く肉体に戻らなければ」
ヒビ割れた星幽体のアチコチから
嫌な音が鳴る、その度に崩れ零れ落ちる体。
そんな俺を気にもせずストレガは
舞い踊っていた。
「変態のお兄様は妹の私を求めるの」
歌詞はこれだけ
コレを連呼しながら
歌い踊っていた。
歌うまいな
声自体がキレイな萌声だからな
でもこの曲はCDに入れられないぞ。
力が抜けていく速さがハンパじゃない
これは長くは持たない。
以前ヴィータが説明してくれた
義体と受肉の話を思い出した。
この人間界産では無い神や悪魔が
本体のまま存在出来ない
この世界に永続して存在する為に
この世界産の物体に依るのだ。
「早く」
焦る俺だが
気持ちとは反対に
意識は薄れて行こうとしていた。
そんな状態で俺は過去の出来事を
思い出していた。
ナニコレ
フラッシュバック
走馬燈
だとしたらヤバいのか
思い出したのは
ナリ君をドーマに送った初日の夜だ。
寂しくて眠れないと言うナリ君と
眠くなるまでバカ話をした。
ボーシスさんに踏まれ喜んでいたナリ君を
俺は変態変態とからかった。
なのに
ナリ君は焦るどころか
冷静に真剣に答えたのだ。
「変態であっても紳士でいたいと
我は考えています。」
本当に不思議だが
その時のナリ君はかっこ良かった。
俺も
かく在りたい。
光のスピードでボディに戻ると
瞬間で再起動
こっからは本気だ。
俺はストレガに対して最も有効なスタイル
冒険者ゼータにチェンジして立ち上がり言った。
「あぁ俺は変態だ。
だが、それがどうした。
俺は大事な人を大事にしたいだけだ!!」
変態演舞を急停止するストレガ
人形の様な状態から
不気味の谷間を通過し
血の通った人の状態になった。
そっちも再起動が掛かったか
俺はストレガの両肩をガッチリ掴んで
真摯に
紳士に
訴えた。
「大事なお前をそこいらのどうでもイイ女と
同じ扱いなんて出来るかよ!!」
「・・・・。」
良い表情だ。
これが少女マンガなら
多分、今まっ黒な背景に
白いマリモみたいなのが漂ってるに違いない。
「ただ、それはお前の気持ちを無視した
俺の自分勝手な思い込みだ。
自分の気持ちしか俺は考えて無かった。
・・・ゴメンな」
「・・・。」
ようし勝機だ。
全盛期の〇の内一歩並みに
勝機を嗅ぎ分ける俺の嗅覚が
久川声で「今よ、うさぎちゃん」と言っている。
「お前の気持ちに答えよう。」
俺はストレガから手を離すと
服を脱ぎは始めた。
「え?え?ぇ??」
何をキョロキョロしている。
部屋の状況なんて変わっているハズ無いだろう。
「さぁ・・・ストレガも脱いで」
「えっ!?えええええっ」
両手で顔を塞いでいるが
目のトコロだけはV字に開いて
しっかり見ているストレガは
尻もちを着いて足をバッタバタさせていた。
「ふふ、脱がして欲しいのかい
困ったお嬢さんだ。」
俺はフルチンでイケメンボイスでそう言って
ストレガに迫った。
「いやぁあああああああ!!」
入って来た時と同じように
あの関節の無い複数の腕が
俺を掴むと
そのまま廊下に放り出した。
「ぬげぇぇええええ!!」
俺はそう叫びながら宙を舞い
踊る集団の
寄りよって
その中のブットバスに落下した。
大混乱になった。




