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ぞくデビ  作者: Tetra1031
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第百七十八話 クフィール改造計画

バロードの教会近くに車を停めた。


バイスは単独で教会に赴いた。


出発の時間を決め各自、自由行動だ。


リリアンはバロードは初めてとの事で

ナリ君が案内で観光だ。


念のためストレガにも付いて行ってもらう。

クフィールも行きたがったが

お前は俺と居残りだ。


「何でっすかー。」


何でじゃねぇ

お前、俺に土下座して何頼んだのか

もう忘れたのか。


「・・・磨く気が無いなら好きなだけ観光して

そのままドーマに帰れ、俺はそれでも構わないぞ。」


瞬間で正座するクフィール。

緊張がスゴイ。

一瞬で冷や汗が出ていた。


「スンマセン師匠。浮かれてしまいました。」


この変わり身の速さは見習おう。


「よい・・・まず初めに」


「はい!」


「バイスとは付き合っているのか」


「・・・はい?」


目が点になるクフィール。


「えーと、それ修行に関係あるんすか」


「ある。魔法とは己の魂の鏡。そこからは

逃れる術はない。自分が何者なのか

何を欲し、何を恐れるのか。これは根っこだ。

この基本から目を逸らし心を偽り成長した大樹は

いずれ支える事が出来なくなり倒れる

成長すればするほど最後の悲劇は甚大になっていく。」


スゲー俺

よくも一瞬でこれだけ適当な嘘を

おークフィール。一生懸命メモってる。


「分かりました。付き合って無いっす・・・

あ、もしかして師匠がバイスに気があるんすか」


「違うわ!だからぁ俺はノーマルだって」


「モナが師匠は何でも食うって」


あーもう

女の子ネットワークは


怖い


俺は懇切丁寧に誤解だと説明した。

クフィールの含み笑いは信じていないのか

元々分かっていて俺をからかっているのか

どっちだ。


「でもバイスの方は熱烈アピールだったじゃないか

なんか縁がどうたらと、お前に気があるんじゃないか

あんなイケメンそうそういないぞ。」


それにサラブレッドだ。

親父は9大司教。

今回の調査結果次第では本人もだ。

教会の歴史や常識を知らないが

22歳で9大司教なんて

恐らくスゴイ事だ。


「・・・そのアピールが。自分1人に

だけだったら私も素直に墜ちると思うんすけどね」


苦虫を噛み潰した表情でクフィールは言った。

学生時代からの事を思い出しているようだ。

誰にでも言うのか・・・。


「もしかしてプレイボーイなのか。」


「口説くのは挨拶替わりっす」


パウルはそんなタイプには見えない

反転したパターンか。


「悔しいなぁ折角処女を捧げたのにな」


「やややや捧げてないっす」


真っ赤になって否定するクフィール。


「師匠コレ本当に修行っすか?」


「いや、ただの俺の興味本位だ。

じゃ本当の修行を始めよう」


いい顔だ。

変な緊張は解けたようだな。


俺は投石ストーンスロウの呪文を伝授し

概念やコツなども伝える。

それからストレージから予備部品の

磁鉄鉱製ピストンを出して

外観と質感、このイメージを頭に焼き付けてもらう。


クフィールは土系が反応していた。

雷撃でも一人だけ気絶を免れた。

土系の呪文なら習得可能なはずなのだ。


集中し呪文書を見ては目を閉じを繰り返し

暗記しているクフィール。

俺はヒマになったのでクフィールの体付きを

じっくり舐める様に観察した。

うーん

ストレガやリリアンみたいに細くないし

ブリッペやグレアみたいにエロ生物でもない

アルコの様に鍛え抜かれてもいない。

出てるとこは出てはいるし

引っ込むところも引っ込んではいる。

あくまでも一応ってレベルだ。


こいつ体も普通だ。

つまらない女だ。


「覚えたっすー!!」


「よし、やってみるか」


俺達はキャリアから外に出た。


「うわっ」


クフィールが思わず悲鳴を上げた。

成金ゾンビ軍団に車は取り囲まれていたのだ。


俺達が出てきた事に成金ゾンビも

一瞬ひるんで距離を空けた。

俺はその隙を逃さず石壁で車を覆った。

すぐさま石壁の向こうで

壁を叩きながら「売ってくれー」などと

口々に喚いていた。


「じゃ始めるか」


「馴れてるっすねー全然驚いてない」


俺は予備ピストンに紐を括りつけ

ゴムマットを敷き、

その中央に残りの片方を結びつけた。

なんかゴルフの練習道具っぽい

まぁ趣旨は同じだ。


「よし飛ばせ」


「はいっすー」


呪文の詠唱に入るクフィール。

やがてピストンは飛び、紐は即伸び切り

ピストンは落下した。


「やったっす!」


「駄目だ。磁鉄鉱以外も飛んだ」


小石がマット突きあげていたのを

俺は見ていたのだ。


その後、何度もチャレンジするが

クフィールはどうしても他の石も

一緒にとばしてしまう。


「見わけが付かないっすー!」


うーむ

これは言葉では伝えにくい感覚的な事だからな


「ちょっと遠隔操作を試してみるか」


俺の魔力の糸で対象の各神経に接続し

行動をトレースするアレだ。

以前ハンスに行って見事なサークルダンスを披露した。


俺は理屈を説明した。

クフィールの体と魔力を使って

俺が投石を行う。

ゴルフやテニスのスウィング指導の

もっと密接なやつだ。


「ただ、クフィールが怖がったり警戒したりすれば

糸は直ぐ切れてしまう。」


そうそう他人が簡単に体を乗っ取れるモノではない。

警戒心、これは強力なバリアだ。


「お願いするっす。師匠に体を許すっす」


「誤解を招く様な言い方はやめろ」


俺が恥ずかしいわ。


俺はクフィールの背後に立ち

接続を開始した。


「あん!」


「変な声だすな。」


「あぁ・・・師匠が私の中に・・・」


「止めろって言ってんだ!」


尻でも蹴っ飛ばしてやろうか。

いやいや

俺が集中を乱されてどうする。

気を取り直して慎重に接続を続けた。

その間もひとつ繋がる度に

クフィールが変なセリフを言っていたが

気にせず続け完了した。


「行くぞ。体で良く覚えろよ。」


「・・・来てアモン」


俺は投石を開始した。


「ああ分かる!これがピストン!!

これがぁピストンなのねー!!」


俺はメニューを見ながら

クフィールの投石のレベルを上昇具合と

MPの残り具合を見て

適当な所で終了し

接続をカットした。


「こんなモンかな」


エロイ吐息を漏らし喘ぎながら

クフィールはマットに倒れ込み

果てていた。


おかしいな

何で悦にいったんだ

俺、変なとこ接続したのか


「何をしているんですか!!」


後ろから声を掛けられた。

ふと振り返ってみると石壁は効果時間が

過ぎてしまい無くなっていて

成金ゾンビ達の代わりに

用事を済ませたバイス。

観光を終えたナリ君、リリアン、ストレガ

みんな居た。


みんな驚愕の表情を浮かべ固まっていた。


あれ?


「リリアン見てはイケない」


ナリ君はマントでリリアンの顔を覆った。


「お兄様・・・何て事を」


ストレガが泣きそうだ。

え、なんで泣くの


「クフィ!!」


バイスは倒れ込んだクフィールを

仰向けに起こした。

クフィールは

真っ赤に上気し

目は開いているが何も見えて無さそうだ

ヨダレを垂らし

なんか湯気が立ち上り

「えへ・・・し師匠・・・もっとぉ」

とか呟いていた。


こいつにしてはエロい状態だ。

って


「ち違うんだ。」


本当に違う。

俺は性犯罪者じゃない。

俺は身の潔白を証明する為に叫ぶ。


「こここいつが誘ったんだ!」



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