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ぞくデビ  作者: Tetra1031
136/524

第百三十五話 ひとりではない

見るのは三度目

自分でやるのは二度目だ。


二度目なので

少しは上手に愛のメッセージを

いやなんでもない


激しく光り回転を始める召喚陣。

外縁は虹色に輝き出した。


うわ

この感触

またもヤバい

ダークより上が来そうだ。

いや、いいのか


「来いよーベネットォー!!」


ドーン


音はしないのだが

そう言いたくなる感じだ。

光の柱がそびえ立ち

ゆっくりと消えると

その悪魔は背中を向けて立っていた。


こちらに振り返りながら

悪魔は名乗った。


「召喚に応じ馳せ参じた。

我こそは魔神13将が一人

貫のナナイだ。

私に貫けぬモノなどなーーー」


「なんだ、ナナイか・・・チッ」


名乗りの途中だが

俺は二人・・・1人と一匹か

に振り向き謝罪した。


「ゴメン。失敗ハズレだ。」


まぁそんなに当たりが連発しないよね。


「なっななな何だと貴様ぁ!」


激昂するナナイ。


俺はナナイの方に歩み寄ると

ナナイの頭を鷲掴みにして

まだ光の残る召喚陣に

力づくで押し込んでいく。


「なんでお前が来るんだよ。

俺とお前にどうして縁があるんだよ。

ふざけんなよ。帰れよ」


「ぎゃフっ痛たたたたたたちょややめ」


「ま待たれよ!地上のアモン様」

「13将?!十分当たりではないか」


1人と一匹が慌てて俺を制した。


うーん、この際ナナイでもいいか。

強いし、ババァルの騎士だ。

どうせ一緒に行動する訳じゃないし

いいだろう。


「そうかぁ。まぁ二人がそう言うなら」


俺はナナイの頭を掴んだまま

今度は芋掘りの様に引っ張り出した。


「あだだっだだハゲるハゲるややめ」


魔法陣からナナイを完全に引っこ抜くと

そのまま放る。

ナナイは頭を押さえたまま

トンビ座りで痛い場所をさすっていた。


「呼ばれたから来たというのに

何だこの扱いは・・・って地上のアモン?」


そう言って座り込んだまま

俺を見上げるナナイは

半魔化の俺を姿を見て噴き出した。


「ちょプークスクス。なんで子供になってんの

縮んでるやぁだぁ笑わせないで

あだだだだだだだだだだだだだ!!」


俺はさすっていた場所に

再び指を合わせると渾身の力で握る。


召喚陣の光は完全に消え失せた。

もう押し込んで戻せない。

・・・・。

そう言えば魔界にはどうやって返すんだろう。

今度モナに聞かなければな。


「アモン。後ろの少女と鳥は・・・・

只者では無いようだが。」


ナナイの言葉に俺はビルジバイツの

元まで歩みより一歩前辺りで振り返ると

大見得を切った。


「控え控え控えぃ!こちらに在わすお方を

どなたと心得る!魔王家が一人

負債の魔王ビルジバイツ様なるぞ!

えぇぃ頭が高い控えおろぉう!!」


俺の演劇調のセリフに

デビルアイで少女を確認するナナイは

途端に目を大きく見開き驚愕した。


「げっ本物だ。ははぁーーッ」


綺麗に控えるナナイ。

あ、これなんか気持ちイイぞ。


「地上のアモン殿。妾に借金は無いぞ。

負債では無い、腐敗じゃ」


ビルジバイツに冗談は通じるのか

まだ特定には至らない。


「地上のアモン殿。ワシの唯一の

仕事を奪わんで下され。」


唯一って

いや他にも何かしろよオーベル。


コントはこの辺にして

ナナイも席に着いてもらい

話合いになった。


ビルジバイツとオーベルの現界理由に

ナナイは感極まって泣き始めた。


「おぉ勿体なきお言葉。」


良く見てみればナナイの恰好は

前回と同じ衣装だが所々ボロになっていた。

コイツの事だ。

ババァル捜索に魔界中を不眠不休で

駆けずり回っていたのではないだろうか。


「と言うワケだ。ババァルが魔界に

帰れていない可能性が非常に高い。

これは先に呼び出したダークも同意見だ。」


俺のセリフに驚く二人と一匹。


「なっダークも来ているのか」

「ダーク・・・まさか13将の?」

「地上のアモンを頼れ、正に最適解ですじゃ」


ああビルジバイツとオーベルには言って

無かったっけな。


「ダークはここから南の山岳地帯を

主に捜索してもらっている。

なのでそこ以外だな・・・

って頼めるかナナイ」


まだババァル捜索協力の了承を

貰っていなかったな。

まぁ喜んで協力しそうだが


「願っても無い。全力で当たらせてもらう」


生き生きとした表情だ。

1人じゃない

これはとても嬉しい事だよな。


「そうか、助かる。ありがとうナナイ」


「こちらこそ礼を言うぞアモン。

よくぞ私を選んでくれた。」


「まぁ儀式的なモノだが一応やっておこう」


俺は召喚した悪魔に命令した。


【魔王と共にババァルを探し救出せよ】


すかさず片膝をついて返事をするナナイ。


「拝命いたします。」


護衛はこれで大丈夫だろう。

俺は気になる事をそっとナナイに聞いた。


「俺と縁が深い悪魔が出て来る

仕組みだったんだけど、何でお前なの」


「ぐぅ私も嫌なのだが。どうやら

前回の魔力供給が私の体に多大な影響を

与えているらしい。」


ナナイの話をまとめる。

電気製品に例えると単純に充電したと言うより

発電する電池を内蔵した感じだ。

俺の魔力は消えないで周囲の魔力を

無限に取り込んでいく働きをしているようだ。


そんなこんなで

ナナイにビルジバイツとオーベルの護衛を

任せて俺はドーマに帰還する事にした。


「必ずや姫様を救い出してみせる。

本当に・・・その・・・ありがとうアモン。」


去り際のナナイのセリフはちょっと恥ずかしいが

悪い気はしなかった。


一行を見送った後に

俺は俺で出発の準備だ。


日も大分高く昇ってしまった。

悪魔での飛行は目立つし

ここからならアモン2000で飛ばせば

そんなに時間は掛からないハズだ。


ストレージからアモン2000を取り出すと

冷っ冷えだった。

誰も見ていないというのに

俺は藤原調になり叫ぶ。


「キンキンに冷えてやがるっ・・・!!」


仕舞ったのが雪山で

ストレージ内では時間経過が無い

収納した瞬間の状態が保たれるのだ。


アモン2000は物凄い勢いで

結露していく


「・・・はい。マイケル」


そう言えばボタンを押したが

凍っていて動かなかったんだっけな

何かしらの部品の凍結が解けて

やっと喋れたのか。


シートやステアリングなど

触れる場所だけ水滴を拭きとると

俺はアモン2000に乗り込み

一路、ドーマを目指した。


ドーマに帰って来たのは昼過ぎだ。

広場の死屍累々は見事に消え失せていた。


本当に午前中には元通りになるんだな。


アモンキャリア程、巨大では無いので

迎賓館前まで俺はアモン2000で乗り付けた。


「ただいまー」


誰に言うワケでもなく

俺は独り言でそう言いアモン2000から降りた。


「お帰りなさいませ。お兄様」


二階のバルコニーから噴射音をさせ

俺の所に着地したストレガがそう言った。


「ただいま。ストレガ」


ニッコリと微笑むストレガ。

あーなんか懐かしい

ベレンの自宅ではよくこうしてたっけなぁ


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