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ぞくデビ  作者: Tetra1031
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第十三話 三人目の仲間

夕方になる前にベアーマンリーダーは

帰って行った。

帰る前に相談を受けた。


「人里を目指すならば

共に連れて行って欲しい者がいる」


だ、そうだ。

今度、連れて来ると言っていたが

ベアーマンの体格じゃ人里の建物じゃ

無理があるし

いくら寛容なベレンでも流石に

入れてくれない様な気がする。


つか

辿り着く前に冒険者に狩られそうだ。


「まぁ、会ってみてからな」


俺は取り合えずそう言っておいた。

会わずに断るのも差別っぽくてやだ

ただ

戦力的には欲しい所だ。

MAX固定レベルの前回なら

ベアーマン程度は雑魚だったが

今の俺達にはそのベアーマン一体に

全滅させられるだろう。


風呂に入り

夕飯を終えると

石を削って作った皿に注いだ油の灯り

これが消えるまでまったりタイムだ。


「どう思う?」


ベアーマンの貢ぎ物を二人で分けた。

自分の分の手入れをしながら

ミカリンは聞いて来た。


こいつ生活の事は一切出来ないが

戦闘に関係した事はなんでも出来る。


「バングの事か」


「うん、僕はそんなの知らないよ」


何千年生きてるのか知らないが

天使長も知らないモンスター。


俺はログイン前に見た

メールに添付されていた資料を

思い出す。


絵的に一番近いのは死霊レイス幽霊ゴーストだが

いずれも非実体で真っ昼間の屋外には

出現しない設定だ。


霊象ファントムだった場合は

どんな実体になるか不確定だ。

霊が引き起こす現象、それこそ

デカイのでは幽霊船などもそうだ。

なのでバングの外見を有する事も

有り得るが、数がおかしい

量産されているのは変だ。


「俺も思い当たらんな」


「どうする?」


目がキラキラしてやがる

この戦闘狂め


「別にどうもせん。ハーレム作りの

邪魔になるなら排除するだけだ」


あからさまにガッカリするミカリン。


「あそ」


「つかベアーマンの話から想像するに

今の俺達じゃ勝てないぞ」


ベアーマンパトロール、1組5名

これが2組で当たり

バング3匹を倒すものの

ベアーマン6名が重症だったそうだ。


「すぐ強くなる・・・よね」


そうだと信じたい。

最終決戦、ベレンの大空で展開された空中戦

思い出して心が躍る。

あれは俺とこいつならではの戦いだった。

音速での加減速

互いに動きを読み合いながら撃ち合い

交差する光線。

丘を爆破し、がけを崩し

川を蒸発させ、大地を捲りあげて

笑っちゃうぐらい必死に戦った。

誰も間に入れない。

誰も俺達を止められない。

あの時、世界は二人のおもちゃだった。


あの時は敵同士だが

今は違う。


・・・強さも違うが


「さあな」


そこで油が切れた。

夜はそのまま就寝した。


ミカリンの歯ぎしりはスゴイ


翌朝になるとミカリンは訓練をしたがったが

食材その他が不足しているので

俺は採取に出かけた。


「あの果実もお願いねー」


掃除ぐらいしろってんだ。

俺のそんな思いと裏腹にミカリンは

新装備を装着していた。

動きに支障が無いか

止め具、ベルトなどの調整も必要だろう

テストする気満々だ。


かく言う俺も

新装備に調整用の工具まで持っている。

これを着て長距離移動をするのだ

新しい靴と同じで付けた瞬間には

分からない不具合もあるハズなのだ。

体も慣らしていかないとならない。


戻ったのは昼過ぎになった。

途中でやはり装備の調整が必要になったせいだ。

丸太小屋の見える位置まで来ると

ベアーマンリーダーが庭に居るのが見えた。


昨日の今日だぞ。

もう連れて来たのか

いや

一人・・・か


柵を超えて見えているのは

ベアーマンリーダーだけだった。


「おぉお帰りなさいませ」


俺に気が付いたベアーマンリーダーが

挨拶をしてきた。


簡単な門を開け俺は庭に入る。


「いらっしゃい。一人か」


ミカリンも庭のベンチで座っていた。

何故だか不機嫌そうな表情になっている。


「いえいえ。昨日に相談した

こいつが同行をお願いしたい

者です・・・・おい挨拶を」


ベアーマンリーダーが立ち上がり

そう言うと

ベアーマンリーダーの陰に隠れる様に

もう一人いた。


その人物がリーダーの陰から

恥ずかしそうに出て来た。


獣っ娘のコスプレをした美女だ。


「採用」


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