この世界と勇者
四話目です!
よろしくお願いします!
俺がニートという事は置いといて、そろそろ本題に入りたいところだが、ここがどこなのか未だに理解できない。
イグナイルも久しぶりの客なのか、かなり上機嫌に話している。ドラゴンの鼻の上に乗って話す俺。シュールだな。
イグナイルの尻尾に炎がついて、この暗闇の薄っすらとした空間が、やっとクリアに見えるようになった。
そして、そこが洞窟の中だという事もわかった。
もう一つ、イグナイルのデカさがヤバい。
天上まで、20メートル以上あるが、頭がすぐつきそうなくらいまである。
「こんな広い洞窟に何年いるんだ?」
(もう、500年くらいだ。あの日、この洞窟に封印されてから)
「なんだ?お前封印されるほど悪いやつだったのか?」
(7種のドラゴンは恐れられる存在。故に、その脅威を抑えようとするのも無理はない)
「お前はそんなんでいいのか?結構あっさり受け入れてるけど」
(これが我の定めというものだろう。もう生まれた時から受け入れている)
納得いかねぇな。話せばこんなに楽しい奴なのに。
待てよ………ここが封印された洞窟だったら俺はどうなる。普通に考えたら出れねぇ!
「俺ここから出れねぇじゃん!」
(心配するな。出られないのは我だけだ。人間は好きに出入りできる。
だからお主はいつでもあそこから外に出られる)
あそこと言ってイグナイルは尻尾を器用に使い、出口に差す。微かな光が漏れていて、確かにそこには出口があった。
俺は出口に行く気にはなれなかった。
もっとイグナイルと話をしたいと思ったからだ。
前世で引きこもりニートだった俺に話し相手などいるはずもなく、久しぶりに話せて楽しいと思った。
相手はドラゴンなんだけど………
確かに外に出れば、新たな未知の世界が待っているんだろう。
じっと出口を見つめる俺にイグナイルは話しかける。
(行かぬのか?外に)
「ん?まだ行かないよ。お前と話すの楽しいし」
それに、こいつを何とか外に出したいしな。何か情報ゲットできるかもしれないしな!
ん?なぜかって?そんなの、面白い展開になりそうだからだよ!
「なぁなぁ、この世界にのこと教えてくれよ」
(ふむ、いいだろう。この世界は魔王族が存在しておる。
その魔王族は強大な魔力を持つ種族だ。その魔力によって作り出される獣たちを、魔獣と呼ぶ。
しかも、その魔獣たちは魔力で作り出された下等な種族だが、生殖能力を持つ者もいる。
その魔獣は知性を持ち、人間の言葉を話す。思考能力は、人間ほどではないが、少なからずはある。
ゴブリン、コボルト、リザードマンなどといった者が知性を持ち言葉を話す魔獣だ。
そして、そんな魔王族に協力する種族もいる。
それが、ヴァンパイア族だ。
ヴァンパイア族は、生殖能力は持たない。
不死の種族だからだ。
そして、鬼族。
この種族はかなり厄介だ。生殖能力は勿論、治癒能力もあり、とにかく力が強い。
どちらも、人類にとって脅威の存在となるのは間違いない)
「なんか壮絶だな。今の話聞く限り、人類結構ヤバイと思うんだけど」
(問題はない。この世に悪がいるように、正義も必然的に存在する。
勇者と呼ばれ、世界には数少ない。
魔王族や、ヴァンパイア族に比べると、圧倒的に少ないが、力は強大。
勇者は、生まれた時から既に決まっていて、誰でもなれるものではない。
そして、我は勇者の使い魔でもあるのだ)
「じゃあ、勇者って5人しかいないんじゃないのか?」
(なぁに、ドラゴンを使えるのは勇者の中の選ばれし者しかいない)
じゃあ、イグナイルは魔王族に封印されたってことか。
なんか、ややこしくなってきたぞ。
あと、すいませんイグナイルさん。こんな大事な話の最中なんだけど、腹が減るのはクズなんでしょうか?
「お腹すきました」
(……………)
イグナイルから冷たい目で見られたことは置いておこう。
感想、評価、指摘などよろしくお願いします!