表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/33

天使はいる

「ふははは!!!そうだ!まずはあのドラゴンを狙えばよかったのだ!!」



  勝ち誇ったような雄叫びを上げて、剣を構えてイグナイルに飛んでいくアインズ。

  一般人なら見えない速度で飛んでいるから、俺には見えない。

  リゼを乗せたイグナイルとの差はみるみるうちに縮まっていく。



「まあ、あいつなら大丈夫だろ」



  何たって5種のうちの一種のドラゴンなんだから、あれくらい倒してくれなきゃこれから先が思いやられる。

  俺は平和主義だ。

  でも英雄の加護というチート能力を手にして、ドラゴンも使い魔にしてしまった以上これからの展開は大体予想がつく。

  色んな事に巻き込まれていく未来しか見えない。



「ハリケーンソード!!!」


(此奴、学習能力が無さすぎるぞ)



  アインズはさっきと同じようにハリケーンソードを放つ。同じ攻撃が通じないとわかっていながら打つアインズに対して、イグナイルは呆れた声で言った。

  まぁまぁ、これでも一級勇者なんだから。

  イグナイルは大きな翼でハリケーンソードの飛ぶ斬撃を風で返した。

  さっきとまた同じ展開だ。



「私が同じ過ちを繰り返すと思うか!!」


「思う」


(思うな)


「思います」


「んなっ!?」


「だってお前思ったよりポンコツなんだよな………」


「ポンコツとはなんだ!ていうか貴様も空飛べるのか!!」


「うん。ちょっとした能力使っただけだけど」



  英雄の加護で、脚力増加は使えなくなったが空を飛ぶ能力を使うことができた。

  アインズのそれは空を飛ぶというよりジャンプしてるから、いつか落ちるよな。



「そのままじゃ落ちないのか?」


「何を言ってる…………あ」



  アインズは一瞬俺に対して、否定する言葉を言ったが、自分がジャンプしているという事に気づく。



「ぬぉぉぉぉおおお!!!」



  大きな叫び声を上げて、一直線真下に落ちていくアインズを見下ろす俺。

  ぬぉぉぉぉおおお!!!って、ゴリラかよ!!



「よし!イグナイル!今のうちに逃げるぞ!」


(そうだな。じゃあ、お主は飛んでいけ)


「は?なんでだよ!乗せてくれないのか!?」


(飛んでるじゃないか)


「いや、そうだけどしんどいんだよ」


(我だってしんどい、嬢様乗せてるだけでかなり体力が消耗してしまう)



  あからさまにしんどそうに見せるイグナイルにむききと牙をむき出しにして、怒りを抑える俺は、無理やりイグナイルの背中に乗り込もうとするが、ギリギリのところでイグナイルに交わされてしまう。



「くそー!!」


「ユウキさん!頑張ってください!!」


「おう!!」



  リゼが俺に応援の言葉をかけてくれた。

  なんでもできる気がするよ!!



(さぁ、彼奴が出てくるまでにここを離れるぞ)


「そうだな!じゃあ飛ばせ!!イグナイル」


(もとよりそのつもりだ。着いてこれるか?)


「ん?何言ってんだ?俺もうお前の背中乗ってるぜ?」


(なに!?)


「イグナイルさんが下を見てる内にユウキさんが乗ってしまいました…………」


(…………………)


「油断は禁物だぜ?さぁ!出発だ!!」


「はい!!」



  元気よく両手を上に上げて、俺の掛け声と共に笑顔で答えるリゼは、結構危ないこの状況を楽しんでいるかのように見える。

  いや、もしかしたら楽しんでるのかも。



「なぁ、リゼ。もしかしてお前この状況楽しんでるのか?」


「はい!!!」



  光り輝くような笑顔は俺に大ダメージを与える。

  もう可愛いから許しちゃう!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ