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自分の置かれた立場

二話目です!お気に入り登録ありがとうございます!

よろしくお願いします!

  暗い。

  ここはどこだ?横腹に刺された傷は無くなっている。当たり前か。

  そこで、俺の意識は覚醒した。


  俺の名前は、五十嵐優希。17歳の元学生ニート。

  兄貴の婚約者の真美さんを庇い刺されて死んだ。うん、覚えているな。


  重たい瞼をゆっくり開けた俺は、ここが天国でないことに気づく。

  ここどこ?(2回目)


  いや、マジで。もしかしたら、このままこの場所でずっととかやめてくれよ?

  俺、暗所恐怖症だからさ。そんな恐怖症聞いたことないけど。いや、あるか。いや、ないか。もうどっちでもいいわ。


  冗談がましに自分の心を落ち着かせている俺の内心はかなり焦っていた。

  だって、こんな暗いところ一人とか、誰だって怖いだろ?今にもションベンちびりそうなんですけど。


  でも、よく考えたらこの状況やばくね?

  さっき冗談で、この場所でここままとか言ったけど、ほんとにこのままかもしれない…いや、冗談抜きで。

  やっぱり前世のクズっぷりが成仏させてくれなかったのか。それともここは地獄なのか。

  それとも、ただ単に別世界に来たのか。………ん?別世界?別世界という取り方を、できるな!自分で言っといてなんだけど。


  そう!これは絶対に俺の新しい人生の始まりだ!

  一人、暗闇で大声を出す俺。

  出した声は耳が痛いほど響き渡る。

  やっぱり、ここはどこかだろうか。とりあえず歩いてみることにしよう。


  歩いてすぐ後のことだった。歩いている下の地面の感触が、やけに柔らかいことに気づいた。


  うおっ!なんだこれ!跳ねるぞ!


  足に感じる不思議な感触に感動する俺は、飛ぶのをやめて、手で触ってみることにした。


  ん?触ったら硬いな。肌触りはいいけど、んー、鱗かな?でも、この肌触りと硬さは鱗に近い。だとすれば、なにかの生き物か?

  生き物だったら、この場合かなり大きい生物になるけど…………うん、これはやっぱり鱗じゃありません。


  目が慣れてきたせいか、俺の視界が薄暗い状態になった。うっすらと見えてくる足元の鱗と思っているが信じたくない何か。を俺は再度確認する。


  うん、やっぱり鱗…………。

  この広さだと、やっぱりかなりのデカさになるな。しかもそいつの上に立っているってことは………。

  何だか、オラわくわくすっぞ!

  そんな馬鹿なこと言ってる場合じゃない……。


  俺はこのデカイやつが何なのかを、確かめることにした。

  進むに連れ、大きな寝息のような音が聞こえてくる。

  なんだか嫌な予感がしてきたんだけれども。なんとかなるよな!

  今までそんなことを言って何とかなった試しは一つもないけどね。


  2つ出っ張った所の1つにもたれかかった。

  びくっと動いたのと同時に俺の体もびくっとなってしまった。


  急に動き出すから………

  びっくりするじゃん。やめてよ。

  心臓に悪い。

  しかもめっちゃピクピク動いてるし。

  よし、気になるから、あのピクピク動くものが何か確かめてみよう!


  2つの山擬きを降りて、ピクピク動く何かの近くにきたんだけど、2つの穴があった。

  そこから強烈な風が吹いたりやんだり。毛がひらひらと出てきたりしてくる。

  毛………誰の髪の毛だよ。


  みんな、穴があったら入りたくならないかい?

  俺は入りたくてたまらない!行ってきます!

  走って片っぽの穴の前に行き、風が止んだ瞬間、俺は穴の中に足を踏み入れた。



「くっせぇぇぇぇ!!ゔぉぇ!!」



  ヤバイ!臭すぎる!

  吐きそうなくらいの臭いが穴に入ると、鼻に突き刺さる。思わず上げた気持ち悪い声。

  鼻がもげるかと思ったそんな臭いだった。



(誰だ。我の眠りを妨げた奴は、鼻がムズムズするぞ)



  ………え?確かに声が聞こえたが!どこから聞こえたのかわからない。

  五感の内の聴覚を研ぎ澄ませる。



(お主か。わしの眠りを妨げたのは)



  俺は、背後から刺さる視線を感じて、後ろを振り返る。

  なんてこった…………マジで?

  俺はドラゴンの鼻の上に立っていた。



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