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放課後のメイザード  作者: 月天下の旅人
忍の真実編
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バンキホーテにて

そして現代に戻り、忍と理香子は五丁堀のバンキに居た。

「ここが広島のバンキホーテなのか……」

「ゴールデンウイークに見なかったかしら」

「外は見たが、中は見なかったからな」

「それもそうだったわね。でもここの地下がゲーセンなのは調べてるわよね?」

「まあな。軍これアーケードも2020年に入ったんだっけか」

 軍艦これくしょん、略称『軍これ』。

 第二次世界大戦における軍艦。特に日本のそれを擬人化した少女達が、

人類の敵である『深海軍艦』と戦うゲーム。

 元はDWWとカドヤマのコラボしたオンラインゲームだが、

2016年にアーケードゲームとなりたちまち大人気となったのだ。

 ちなみに同年発売されたコンシュマー版はクソゲーだったらしい。

「というわけでさっそくやってみるぜ」

 そういって忍は軍これの待ち椅子に座る。

 それを見つつ、そういえばと理香子が彼に呟いた。

「2016年に小説家になろうで連載された作品に『放課後のメイザード』があったんだって」

「どうしたんだ理香子、それに何があったのか?」

「あの作品にはクローン大戦のことが予言されていた。けどネオナチの襲来までは見こせなかった」

「そりゃ人類に呆れたクローンの襲来なんてネタは使い古されてるしな」

 もし、と忍は続ける。

「ネオナチのネタを今更やるならもはやそれはネタ切れの域だろう」

「昔は話題にもならなかった作品だけどね。今では『予言書』としてもてはやされているの」

「もしも、だ。もしも僕達が小説の登場人物で、誰かが運命を操っているとしたら?」

「仮に私達が小説の登場人物だったとしても、私達の予想は作者を越えることすらある」

 例えば、と理香子は続ける。

「昔連載され、必殺技がブームになってた作品があるけど」

「それがどうかしたのか?」

「その作者は『主要人物が勝手に喋った』といったらしいわ」

「だから、仮に僕達が小説の登場人物だったとしても、悲観する必要はないと?」

「そうね。仮に作者が運命を操っているとしても、登場人物の意志がぶれすぎると物語は成立しない」

 故に、と理香子は続ける。

「作者の及ぼせる力は所詮『設定』の範囲内でしかないのよ」

「なるほどな。深いような深くないような」

「それにもしこんなことをグダグダいわせているならきっと他にネタがないのよ」

「そんなこといったら本末転倒だろ」

 そんなこんなで軍これをプレイしおわった後、忍は神奈と共にキャッチャーゲームを試す。

「人形を魔法で動かせないかしら」

「昔はともかく、今は対策されているんだが」

「冗談よ。私が小学生だった頃だってそんなことしなかったよね?」

「まあ、そうだな」

 重力操作があれば人形くらいは平気で動かせる。

 流石に、今ではガラスに対魔力加工を行っているといえ昔は何の対策もしてなかったのだ。

 しかも魔法で景品を取ったとしても証拠は防犯カメラくらいにしか映らない。

 いつの間にか景品が取られていたとしても、誰も気づかないのである。

 まあ魔法使いは総じて小中学生だったこともあり、

そんなことは起こらなかったとされている。

 実際起こっても証拠は残らないが、

不可解な景品獲得が起きたりしていないのでそれが証拠となっている。

 といってもそれは『犯罪が起きていない』というのを説明するための状況証拠に過ぎないが。

「まあ、こういうのはコツさえ掴めば」

 そういって理香子はキャッチャーゲームに100円玉を入れる。

 そしてキャッチャーを動かすと、それはぬいぐるみのタグを掴む。

 ツメが人形のタグを上手く掴んだらしく、ぬいぐるみは出口へと一気に誘導される。

 そしてそのままぬいぐるみは景品取り出し口へと落ちていった。

「やったあ!今日は忍も一緒だし、いい思い出になるわね」

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