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放課後のメイザード  作者: 月天下の旅人
クローン大戦編
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伝わる惨劇

「この『建物だったもの』……『原爆ドーム』の名前は伊達じゃないのね」

 そんな神奈に頌子は同意する。

「ドームというからどんな物だろうと思ったけど『工事中で止まったままのホール』みたいね」

「これでも80年前には県の建物だったわけだけどね」

 ちひろはそういうが、頌子はいう。

「何も知らなきゃ『最初から廃墟しかなかった』かのように見える。だからこそ痛々しい」

「下調べで見る限り、爆心地のほぼ真下だったらしいわ」

「意外と頑丈なのね」

 頌子は感心するが、神奈は返す。

「真下だったから熱にあまり晒されず、爆風も通り抜けたらしいの」

「中に人が居たとしても無事じゃ済まなかったかもね」

「頌子のいう通り、建物内の人は全員死亡したわ」

「遠い昔、だけど今も跡が残っている」

 神奈のいうことに、頌子は続く。

「あったか怪しい虐殺で日本は責められたけど、証拠が残ってるのにアメリカは責められないの?」

「民間人すら巻き込んだことは許されるべきことじゃない。だけどその辺は棚上げしてるの」

「日本も色々やってはいるからね」

 神奈の言葉にちひろは同意する。

「例の虐殺の真偽はともかく、謀殺やら何やらでとんでもないことをしでかしたからね」

「まあナチスよりはましと思うけどね」

「ナチスは酷いことしたわよね。日本ではユダヤ人を逃がした外交官が居たというけど」

「同盟国でもそのへんは違っていたのかしら」

「ネオナチとかが今でもくすぶっているというから末恐ろしいわ」

 そんなちひろに頌子は返す。

「でも肝心のヒトラー・ユーゲントは自殺したんじゃないっけ?」

 すると神奈がそれに答える。

「スターリンの持っていたヒトラーの頭蓋骨は女性の物だったらしいし脳は残っていても可笑しくない」

「その『脳』が生きているかどうかは神のみぞ知るところだけどね」

 現在。理香子は神奈がネオナチについて話していたことを話した忍に問う。

「あなたはどう思うの?」

「分派の多いネオナチを纏められる人間はヒトラーぐらいの物だろう」

「だからこの件には関わってるはずだと?でもどうやって脳だけで」

「脳を氷漬けにして保存しといたんじゃないか?」

「想像するとシュールね……」

 ちなみにこれは当時の神奈もいったことだった。

「ナチスの技術は世界一ってどっかの漫画でいってたらしいけど、だとしたらすごいわね」

 ちひろの反応に頌子が続く。

「でもそうだとしても氷漬けの状態から復帰させることは容易じゃない」

「脳だけを生かすのは確かに難しい。私は小学生だし、どうすればいいのかなんて分からないわ」

「脳だけ生かす方法を見つけた学者は間違いなくノーベル賞が取れるわよ……」

 神奈の言葉にちひろはそう突っ込んだ。

 脳だけ生かす技術は魔法があってなお実現の目途が経ってないからだ。

 一応技術上は脳移植が可能にはなっているものの、

それにしたって凍らせた脳を解凍してすぐ移植しなければならないのだ。

 むろんレンジで解凍しようものなら脳にダメージが入るので、

冷凍マグロのように水で丁寧に解凍しなければならないのだ。

 まあ道徳とかの問題で実現には至っていないとされているが、

どこかで脳移植でTSなんてことが起きていたりするかもしれない。

 ちなみに脳移植した人間の寿命はどうなるのかとかも未知数だ。

 もし移植し続けることで生きながらえられるなら実質不老不死も可能だが、

脳の老化が肉体の老化と別に起きるならそうはいかない。

 ともあれ公には実現できてないことなのでそのへんのデータも存在しない、

脳移植はそういう技術なのだ。

 なおコールドスリープは未だ安全な解凍方法が判明していないのだが、

眠らせるだけなら安全に行うことができるようになっていたりする。

 解凍方法が分からなければ眠りっぱなしではあるが。

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