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忍の感想
「ベタなプロパガンダだね。ここの生徒の殆どがそう感じるだろうくらいには」
「ネオナチスだし、そういう物なんじゃないの?」
「規模は大体某仮面のバイク乗りに出てくる組織くらいかな」
「それって凄いんだかショボいんだか」
「そいつらもナチス残党だって話を聞いたことがあるわね」
「まあ、あまり語られないがどうもそうらしい」
何となく執筆時点で45周年のあれを彷彿させる会話だが、
気にしてはいけない。
このくらいの会話なら学校ではありえるからだ。
「声明はこれで終わりなんだね」
「別にいうことが無かったからじゃないかな。良く分からないけど」
「それならいいんだけどね……」
「とはいえ、今彼女たちがこの国に居るのかな?」
すると先生はいう。
「声明の発信場所はパレスチナ自治区よ」
「パレスチナ自治区、ということは『イスラム国』が昔暴れていた?」
「クローン大戦の混乱でイスラム教徒自体が散り散りになっているからね」
「昔のユダヤ人みたいな状態ってことだね。何か可哀想」