女の子のショッピング
「で、どうしたんだ理香子?」
「どうしたって、ショッピングに決まっているじゃない」
「確かに必要経費は振り込まれるけど、一応私服は用意されているよ?」
「最低限のしかないのよね?『女の子』なんだし楽しまないと」
「男子禁制の場所にもいけるよう計らいを受けているけどそれとこれは違うよ」
後、付け加えるならと忍は続ける。
「それ、ボクが女の子に性転換しているみたいなんだけど」
「じゃあ『男の娘』とでも呼べばいいの?」
「おとこのこ?ボクは中学三年生だから男の子なんだろうけど」
「とぼけないでよ。分かってていってるのよね?」
「バレてた……」
「たく、その辺の知識には詳しいくせに」
理香子はあきれるようにいいつつ、忍を連れる。
「目と鼻の先……とまでいわないけど歩いてすぐの場所に……」
「ショッピングモールがある、っていいたいの?やっぱ女の子は」
「街中でってこと?でも、それじゃまるでデートみたいだよ」
まあ忍が男だからそうなるかもしれないけど、
とでもいいたげな顔で理香子はいった。
「女の子同士でデートって百合じゃないかしら」
「それはガチな奴だよ……それにボクは百合厨って嫌いなんだよね」
「分かっているわよ。めんどくさいわね本当」
というわけで忍たちは電車に乗る。
「確か、質屋町に向かうんだっけ?」
「そう、質屋町のTOGOよ。キャラクターショップも6階にあるわよ」
「昔は妖怪に押されていた時期もあったけど、最近盛り返したっていう?」
「来年で30周年になるかしら。20周年の時は総選挙で盛り上がってたわ」
「その年は色々メモリアルイヤーだったけどね」
「アイドルプロデュースするゲームに色んなロボットが版権を越え戦うゲーム」
「リオオリンピック以上に盛り上がっていたんじゃないかしら」
「違いないね。あの時はスポーツ関連のニュースでマイナスな物ばかりだった」
「といっても私達がまだ幼稚園児だった頃の話だけど?」
「親から聞いていたし、そのくらいは一応知っているだけだよ」
「あの時は魔法がまだ物語だけの存在だったからね……」
「魔法が実在していたことは良かったのか悪かったのか」
「魔法のおかげで夢を叶えやすくなったけど、その代価は大きいからね」
だけど、と忍は理香子に返す。
「全部が悪いわけじゃないよ。魔法のおかげで救える命もあるし」
「結局は使いどころってことね。純粋な兵器もきっといつかは役立つのかしら」
「戦車や大砲ばっかりは他にどう使うのか、だね」




