新たなる世界
ともかく危機を乗り越えた『放課後のメイザード』こと、
初代メイザードである神奈も今は戦線離脱している。
前述したように理香子以外のメンバーの協力を得られていないのもあり、
中保台学園の生徒達が対ネオナチスへの切り札なのだ。
ニューワールドは『クローンにより統治する新しい世界』を掲げていたが、
彼らは魔法によって動く兵器である『マジカルガイスト』を作った。
それが今の魔法少女が使う『マジカルロッド』のひな型となっているので、
彼らは別の形で新世界の扉を開いたといえるだろう。
『マジックロッド』の存在により、
魔法少女は魔法の消費を抑えながら戦える。
しかしそれにより魔法少女の戦力としての要因が増えたため、
魔法少女は戦闘機や軍艦以上の兵器となっているのだ。
だからこそ魔法少女を擁するネオナチスは脅威なわけだし、
日本政府も魔法少女の育成にやっきなのだ。
『マジックロッド』が無かった時代でも、
既存兵器では魔法使いに殆ど対抗できなかったのでなおさらだ。
ともかく、話を忍達に戻そう。
忍は今、寮で政府にこれまでのいきさつを連絡していた。
「そうなのか。まあいい、君は一応女の子を演じるんだろう?」
「ボクのミッションに変更がないならそうなるね」