ひかり
波の音が聴こえる。カモメならならなにやらの鳥が鳴いている。ただただ海岸に座りながら私はきいている。このまま鳥になりどこか遠くにゆきたい…
そう思いながらまだ未成年の私はタバコをくわえる。
平成元年9月20日。私はごく普通の田舎長男としての家に産まれた。毎日が幸せだった。母ちゃんと父ちゃんはデコボコ夫婦だ母ちゃんの方が父ちゃんより10センチ以上身長が大きい。っと言っても父ちゃんが150センチと小さ過ぎるのだ。私の名前はひらがなで「ひかり」母ちゃんがつけてくれた。私が産まれた日は月のひかりが輝く夜だったそうだ。あと将来だれかのひかりになってくれればとつけてくれた名前だ。本当に包み込むように優しい母ちゃんと本当に頼りない父ちゃんが私は大好きだった。
私の家は5人家族で私、母ちゃん、父ちゃん、じいちゃん、ばぁちゃん。で暮らしていた。私が5才の時だ夜ご飯はおでんだった。じいちゃんが黄色いものを大根につけて食べていた。「その黄色いのって美味しいの?」と私はじいちゃんに聞いた。じいちゃんは笑って「あぁ~うまいぞ~」なんて言っていた。じいちゃんがそう言ったから私はその黄色い物体に興味をそそられ大量に口に含んだ。「あぁ! !ひかり!それは!…」遅かった。私の顔はどんどん赤くなり泣きだしてしまった。とうのじいちゃんと父ちゃんは爆笑だ。「ちょっと大人の味だったか?」と言うくらいにして。今でも覚えている。あのカラシの辛さを。幼いながらも自分は死ぬんじゃないかって思ったぐらいだ。
そんなことも15年前の遠いような近いような過去になってしまった。そ