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昔は仲が良かったヤンデレ美少女幼馴染になぜかいじめられてます  作者: アレクサンダー
フッたはずの幼馴染がなぜか一緒の高校にいて、俺のことをいじめてくる件
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知りたいんです

「あの子を、あの子を救ってやってくれ」

「え?」


 救う?救うって何?


「まぁ、とにかく中に入りなさい。話はそれからだ」


「綾香、この人大丈夫?家入って変なことされない?」

「だ、大丈夫だと思うけど、、、」


「ん?何立ち止まってるんだ。さっさと入りなさい」


 家の中は散らかっている。汚いわけではないけど、物が散乱している。


「ねぇ、これって」


 舞が私に見せてきたのは、写真立てに入った古い写真だった。


「昔の写真かな?」

「そうだね、写ってるのは娘さんかな?」


 その写真には若い頃の林先生が小学生くらいの女の子と笑顔で写っていた。


「遠慮せずに座りなさい」

「は、はい」


 家の中では比較的綺麗な居間に通され、机を挟んで私たちは座った。


「さて、なんの話が聞きたいのかね?」

「そうですね、二葉叶さんについてです」

「そうか、、、」


 林先生は少し考え込むような仕草を取った。


「まず、、、」

「はい」

「君たちは二葉とはどういった関係なんだ?」

「どういった、、、」


 そう言われると説明しにくい。

 1番適した紹介は偽装彼氏の妹?

 けど、そんな説明は意味不明だ。

 

「なんなんですかね、説明しにくいですけど友好的な関係ではないです」


 私は嘘をつかずにはっきりと答えた。

 ここで、嘘をついても意味が無いと感じたからだ。


「そうか、、、まぁあの子も敵を作りやすい子だからな」

「そうなんですか?」


 叶は外面だけは良い。だから、この人が言ってるのは叶の本性のことだろう。

 ということは、やはりこの人と叶は深い関係にあるということだ。


「敵だと何も話せないですか?」


 私は直球に質問した。何も話せないならここにいる意味が無いからだ。


「いや、そういうわけではない」

「そうですか」

「けど、()()()()()()()()()()()()


 救う………………ね。


「約束しますよ。あの子が()()()()()()()()()()()()()


「…………わかった」


 林先生は決心をしたような表情をしている。


「なにから話せばいいのやら、、、まずはあの子の生い立ちから説明するか、、、」

「生い立ち?」

「あの子は元々引き取られた子供なんだよ」

「…………そうなんですか」

「実の父母は幼少期に亡くなっていて、5歳の時点で天涯孤独になってしまったんだ」

「それは…………キツイですね」

「施設に引き取られることに決まっていたんだが親戚だった二葉家が引き取ることになったんだ」

「引き取った理由はなんですか?」

「二葉明が妹がほしいと言ったからだそうだ」

「へぇ、会長の一声によって決まったんですね」

「だからそれ以来、叶は明のことを特別な存在だと思うようになったんだ」


 叶がブラコンなのはそんな理由だったんだ、、、


「しかし、明以外の二葉家の家族は叶のことを他人の子供として接していた。つまり、明以外で家族に信用できる人が出来なかったんだ」


 そうやって叶はおかしくなったのね。

 少し同情できるかも、、、


「そうやって、どんどん叶は明に依存するようになった」


 そんな事情があったのね。


「しかし、そんな叶の様子を誰も気づかなかったんだ。兄である明でさえも気づいていなかった」

「叶は明に相談したりはしなかったんですか?」

「心配はかけたくなかったんだろう。叶は1人で抱え込んでいた」

「けど、あなたはなぜ知っているんですか?」

「私だけが気づいたんだ」

「気づいた?」

「そう、あの子が明らかに何かを抱えながら生きていることに気づいたんだ。初めは生徒の1人としか見ていなかった。しかし、元気そうに振る舞うあの子が本心で笑ってはいないように見えてしまってね、、、」


「娘さんに似ているからですか?」


 私はこの家に来てからずっと感じていたことを口にした


「む、むすめ?」

「さきほど、写真を見ました。可愛らしい娘さんと一緒に写っている写真です。娘さんがいらしたんでしょう?」

「………………」

「けど、今はいない」

「ど、どうして、それを?」

「写真立てに入れるほどですから、娘さんのことが大好きなんでしょうね。けど、あの写真以外娘さんの写真は見当たりません。これは、写真に写っている娘さんが更新されていないからではないですか?」

「…………」

「つまり、今は会えない状況ということですよね?」

「すごいな君は。御名答だよ。娘はあの写真を撮ってすぐに亡くなったよ」

「…………そうなんですか」

「理由は自殺」

「じ、自殺ですか?見た感じ小学生くらいの女の子でしたよね?」

「私たちは想像していなかったよ。いつも楽しそうにしてた娘が自殺するなんてね」


「娘が残した手紙には思い悩んでいたことが記されていた。どの悩みも私が気づいていればと後悔するものばかりだった」

「だから、だから、なんですね?」

「そうだ。娘と叶を重ねてしまったんだ。1人で抱え込むあの子を放って置けなかったんだ、、、」

「そんな理由だったんですね」

「そうして、叶に話しかけるようになった。叶も初めは驚いていたけど、次第に私に心を開くようになって、彼女の悩みを聞くようになったんだ」

「叶にとって信頼できる存在があなただったんですね」

「そうだったと私は思っているよ」


 けど、けど、疑問がある。


「では、なぜ、あなたは叶に性加害を行おうとしたんですか?」

「うっ……」


 林先生は言葉に詰まった様子だった。


「…………やってない」

「知ってます」

「えっ」

「今の話聞いて、娘同然に思ってた子を襲うわけがないのはわかりますよ」


「私が聞きたいのは、その日に何があったかです」

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