すれ違い
小学3年生の綾香視点で書いてるので、できるだけ小学3年生が使わない漢字は平仮名表記にしています。
読みにくかったら申し訳ないです。
さい近、はじめ君とあんまり話せていない。なんだか、私のこと避けているような気がする。
3年生になって、はじめ君とクラスが別になってから、私は毎日さびしい思いをしている。だから、毎日のようにはじめ君のクラスに行って話していたけど、ここ数週間は私がクラスに行ってもはじめ君がいないことが多い。学校が終わったら毎日遊んでいたけど、今は遊ぶことはほとんどない。
なにか、私怒らせるようなことしたかな?
はじめ君と会えないのは本当にさびしい。
今日は、今日こそは休み時間にはじめ君と話すんだ!
「はじめ君いますかー」
はじめ君のクラスが静かになる。
私、なにか変なこと言っちゃったかな?
「ねぇ、何でたかなしさんって、毎日いちのせに会いに来てるの?」
はじめ君のクラスの男子が私に聞いてきた
「なんで?話したいから来てるだけなんだけど」
ここさい近、私にこういった質問してくる人が多くなっていた。
何でって何?仲いいから話したいだけだし、好きだから話したいだけなんですけど。
名前も知らない人からはじめ君とのこと言われるのは、いやな気持ちにしかならない
「はぁー。わかったわかった。おい、いちのせ呼んでるぞ。おい、ねたフリすんな」
そう言われたはじめ君は、はずかしそうに顔を上げて私のところまで来た。
「何?何の用?」
「話せてなかったから話したくて、、、」
「おれ、前も言ったよな。来るなって」
「はじめ君、さい近おかしいよ。前まで楽しく話してたじゃん」
「おれも変わったんだよ。女子と話すのつまらないんだよ。」
ひどい。私はただ今までと同じように、楽しく話したいだけなのに、、、
「じゃあ、じゃあさ、こんど遊ぼうよ。こんどの日曜日に私のお母さんが水族館つれてってくれるから行こうよ」
「いや日曜日はやることあるから、、、」
「じゃあ、次の日曜日。」
「次もわからないな」
「じゃあいつなら空いてる?」
「はぁ」
「私がはじめ君に合わせるから、いつでもいいよ」
「だから、ムリなんだって」
なんで?なんでそんなに冷たいの?私なにかした?
「私なにか、怒らせるようなことした?何でも言って!はじめ君のためなら直すから」
「いや、別に怒ってないよ」
「だったら、なんで?お願い水族館だけでも行こうよ」
「いや、、、」
「行ってくれないなら私ここで泣いちゃうかも」
本当に泣きそうなんだから、ウソはついてない
「ぐす……っ……、ぅ……」
「わかった、わかった。今度の日曜日な、、行こう」
私が泣きだしそうになると、すぐはじめ君は約束してくれた。
これってデートだよね?だよね?
うれしいな。デートの約束してもらった。
顔がニヤけるのを止められない。
「約束ね!」
「分かったから、もどってくれ」
「はいはい分かったよぉー」
ひさしぶりに遊べるの楽しみだなぁ。
どんな服着ようかな?かわいい服着ていきたいなぁ
「お母さん、お母さん、はー君水族館来るってー」
「あらそう、良かったわねぇ」
「だから、新しい服買ってよー」
「あらあら、創君とのデートのためだけに新しい服買うなんて、綾香は本当に創君が好きねぇ」
「えへへへへ」
「浮かれちゃって」
「水族館の後はドライブしてー、夜ご飯はいつもお父さんがつれていってくれる場所で食べたいなー」
「はいはい、分かったわよ」
「楽しみだなぁ」
水族館に行く約束はしたけど、学校では、はじめ君と話せない日が続いた。
けど、デートの日のことを考えれば話せなくても平気だった。
今、話せなくても、デートの日にいっぱい話せばいいんだー。
しかし、デート当日にはじめ君は来なかった。
私の家に集合する約束だったけど、時間になっても来なかった。
「今、創君のお母さんから連絡あって、創くん体調崩しているそうなのよ。だから今日は行けないって」
「えっ?」
「体調は仕方ないわよ」
「昨日、学校ではふつうだったけどなぁ」
昨日、はじめ君とは話せなかったけど、体育の時間に見かけた。ふつうに体育受けてたから、昨日までは元気だったはず
「どうする?水族館行く?」
行きたくなかった。はじめ君といっしょじゃなきゃ意味なかった。けど、お母さんが今日のために時間作ってくれたことをムダにするわけにはいかない。
「行く!お母さんとデートするの楽しみ!」
「私が創君の代わりになるから、楽しみましょう」
お母さんが運転する車に乗って、水族館にむかう。
後ろの席で必死に泣くのをがまんしていた。
せっかくかわいいお洋服にしたのに、、、
せっかくかわいい髪型にしたのに、、、
ひさしぶりにはじめ君と話せると思ったのに、、、
そんなことを思うと悲しくなった。お母さんに失礼だから必死に顔には出さず水族館を回った。
「綾香、今日は楽しかった?」
お母さんが心配そうに私の顔を見る。
「うん。楽しかったよ!お母さんと久しぶりに遊べてうれしかった!」
「今度、創君誘いなさい。いつでもお母さん連れて行くからね」
「うん、、、」
お母さんのやさしさで余計に泣きそうになる。
がまん、がまん、私はいい子、私はいい子
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