楽しい日常
今日たくさん更新すると思うのでぜひ読んでください
あのカラオケでのクラス会から、俺のクラスでの立場が変わった気がする。前までは普通に友達が少ない、馴染めてないだけだったけど、最近はクラスメイトから距離を置かれている。特に女子からは怖がられてるような気もする。俺と綾香の噂について詳細まで語らなかったことが憶測を生んでいるのだろう。クラスメイトの誰も話しかけてくれることは無くなった。
けど、2人だけは違った。
「おはよう創。今日も元気無さそうね」
「創〜宿題やったか?」
康太と愛だけは変わらず接してくれる。この2人がいてくれるおかげで、なんとか高校を楽しめている。
けど、愛の距離感は変わった気がする。前より俺に対して距離が近づいたように感じる。ボディータッチも多くて、よく俺に抱きついたりしてくる。その度にドキっとするが、愛は気にしていない様子だ。男として見られてないのかな?そして、康太もいつも助けてくれる。愛のスキンシップが過剰になった時はいつも愛を俺から引き剥がしてくれる。ずっと抱きつかれると身が持たないのでいつも康太には感謝している。
「おい愛。創にくっつきすぎだぞ。」
「べつにいいもーん。創も嫌がってないしー」
「こんなイチャイチャを見せられるこっちの身にもなってくれよ」
呆れるように呟く康太の様子に安心感を感じた。いつものやり取りだ。やっぱり3人でいるの楽しいな。
「てか、最近このクラスで女子の私物とかが盗まれてるらしいから愛も気をつけろよ」
「康太に言われなくても気をつけてますー」
「俺はお前を心配してだな、、」
「ハハッ」
「なんだよ創変な笑い方して」
「いや、やっぱり3人っていいなって思って」
「創、めちゃくちゃクサいセリフ言うじゃん」
「創にしてはいいセリフ言うじゃん。笑い方変だけど」
ずっとこの2人とはずっと仲良くするんだろうな
「ただいま〜」
家には誰もいないが、一応ただいまは言う。ずっと習慣になってるから意識すらしていない。
母は基本的に遅くまで仕事で平日と時には土日にも仕事に明け暮れている。弟は生まれつき身体が弱く、弟と同年代の子たちは幼稚園に通っているが、弟は身体が弱い子専用の施設に通っている。毎日母親が仕事終わりに弟を迎えに行って帰ってくる。なので、基本的に学校が終わって帰っても家には誰もいない。
「テスト対策でもするか、、、」
通ってる高校は私立で、偏差値も高い。凡人の俺が勉強についていくためには日頃の予習、復習が大事だ。
俺のクラスは特進クラスといって入学試験成績上位者が振り分けられるクラスだ。特待生である俺はもちろん特進クラスである。しかし、特待生だからといって地頭がいいわけでは無い。凡人だ。けど、勉強は積み重ねでも有る。凡人の努力でも報われることがある。
「それにしても、気が滅入るな」
ふと呟く。特進クラスは3年間同じクラスだ。3年間一緒に過ごすクラスメイトと1年生のこの時期で距離を置かれている。愛と康太がいるからマシだが、これからの高校生活を考えると少しだけ気持ちが重くなる。
とは言っても、中学の時よりかはマシだ。距離を置かれてはいるが、悪意を直接ぶつけられることは無い。
まぁこれから少しずつ仲良くなっていけばいいさ。
ピコン
「おっメッセージ来てる。………愛からだ」
愛とは毎日のようにやり取りしている。主に愛から連絡が来るのだが、他愛も無い話をしたり、好きなバンドの話したりする。
「なになに、いまから電話していいですか?ってメッセージ来ているな。電話は珍しいな。……俺からかけるか」
プルルルルル
「もしもし」
「もしもし創?」
「愛どうしたんだ?電話って珍しいな」
「ちょっとね、、、」
愛が何か言いたそうにしている
「どうしたんだよ。なにか用があるんだろ?」
「うん………えっとね」
「言いにくいなら別に今じゃなくても、、」
「いや言います。言いますから」
「うん」
「えっとね、私と2人でデートしない?」
「ええー」
2人で遊んだことは数回あるけど、デートの名目で遊んだことはないな。
「2人で遊んだことはあるけど、それと何か違うのか?」
「はぁーー」
ため息を吐かれた。何か俺変なこと言った?
「女の子がデートって言ってるんだから察しなさいよ。創って本当に鈍感よね」
「よくわからないけど遊びに行くのは全然いいよ」
「じゃあ決まりね。今度の日曜日空いてる?」
「うん」
「じゃあその日に遊園地でもいきましょ。デートと言えば遊園地じゃなきゃね」
「おう。楽しみにしとくわ」
「じゃあ明日学校でね」
デートか。いつもと何が違うのかはよくわからんが、楽しみが出来た。
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