表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
忘れて  作者: yukko
7/15

元妻

どうして?

どうして、あんな親なの?

父は家に居ない時がある。

お金には不自由しないくらい家に入れている父。

でも、父不在のような家庭。

母は昼間からお酒を飲んでいる。ずっと前から……

二言目には言われる。


「あんたが居るから離婚できないのよ。

 あんたのために離婚しないでいるんだからね。」


感謝しろとでも言うの? お母さん……。

何故? 帰って来ない日があるの? お父さん……。


私のせいで離婚できないの?

離婚したいのに出来ないの?

じゃあ、私が居なくなればいいのよね。

居なくなるわ。消えるわ。

そうしたら、お母さん、お父さんと離婚できるでしょう。


そう思って初めてリストカットした日。

助けてくれたのが、元夫だった。

まだ、大学の頃……。

その頃、「付き合って!」と言ってくれた元夫と付き合い始めたばかりだった。

あれから……大学を卒業して直ぐに元夫がプロポーズしてくれた。

家を出られるのだ。

OKした。

元夫のことを嫌いではなかったけれど、愛していたのか分からない。

自分のことだけで精一杯だった。


結婚して直ぐに、心ときめく相手に出逢ってしまった。

私が急に明るくなって、元夫は喜んでくれたけど……

それは、愛する男性が与えてくれた喜びだったからだ。

そして、私は家を出て愛する男性の元へ走った。

もう、何も要らない。

あの人さえ居てくれれば他には何も要らない。

そう思っていた。

記入済みの離婚届を置いて家を出たから、きっと直ぐに離婚出来ていると思っていた。

でも、現実には直ぐじゃなかった。

1年程かかってしまった。


離婚出来てから1年後に愛する男性と籍を入れた。

でも……夫になった彼のことを信じられない駄目な私だった。

浮気していないのに、夫がほんの少し帰宅時間が遅くなると不安が大きくなって……。

愛されるという自信が無かった。

あの日も振り向いてもらいたくて手首を切った。

でも、慌てて……「こんなことしたら嫌われる!」と思って、何故だか母に電話してた。

母はずっと怒ってた。

そして、病院へ入院させられた。

そこからは、夫に会えないまま……

何故か元夫が居た。

もう訳が分からなかった。

流れるままに、流されるままに、私は退院後少しだけ元夫の家に居た。

スマホを返してもらって、スマホを見ると夫からの着信履歴が一杯だった。

メッセージも一杯だった。


「どこに居るんだ?」

「既読になっていないから不安だ。」

「警察に相談した。」


帰ろう! 夫は私を待っていてくれる。

私はそのままで夫との家に向かって走った。

着いて入ると、部屋は目茶苦茶だった。

片付けながら、メッセージを送った。

直ぐに電話が架かって来た。


「どこに行ってたんだ? 探したんだぞ。」

「ごめん。……愛してるわ。貴方だけよ。」

「急に、どうしたんだ?

 俺が愛してないと思った?

 俺が愛してるのはお前だけだよ。

 早く帰るから、待ってて!」

「うん。待ってるわ。」


やっぱり、夫でないと私は駄目。

世話をしてくれた元夫には悪いけれども……。

二度と会うことは無いわ。

私は今やっと幸せになれたのよ。

もう二度と間違えないわ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ