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忘れて  作者: yukko
13/15

再婚してから何となく日々を過ごしている。

今の妻の連れ子は男の子で、結婚した当初は小学1年生だった。

その後、子どもには恵まれなかった。

子どもは一人だけだ。

急に父と呼べなかったと思う。

俺も父親と呼ばれたいと願って結婚したわけではない。

だが……息子は愛らしかった。

「お父さん」と初めて呼んでくれた日は嬉しかった。

40歳になって、息子と酒を飲める幸せを感じている。


今の妻は、経済面と周囲の人の評判で俺を選んだと最初に言っていた。

経済面と虐待をしない人との結婚をすると決め、周囲の人から薦めらたからだ。

母親として当たり前なのかもしれない。

息子を「俺の息子」と思えない夫だった。

夫として最低だったと思う。

何かにつけ息子に「流石。お父さんね。」と言ってくれていた。

今の妻は妻なりに「この結婚で息子を不幸にしない。」と決めていた。

それも、結婚当初に言われていたから知っている。

「妻」は「妻」よりも「母」なのだと思っている。


俺の心の中に誰かが住んでいることを妻は気づいているが、知らぬ顔をしてくれている。

その心の中の彼女も俺の心の中で変化していって……今は、「若い頃に深く傷つけた女性」になっている。

「愛している女性」ではなくなって、「愛していた女性」に変わったのだ。

妻と息子との日々が、現実が、俺の心の中を変えたのだと思う。


ただ………今も彼女の幸せを願っている。

それだけは、これから先、何十年経っても変わらないだろう。


「君を大切に出来なかった俺が、今の家族を大切にしている。

 君から見れば、許したくないことだと思う。

 許してくれなどと言えないことも……知っている。

 ただ、君の幸せを願る気持ちに、祈る気持ちに嘘はない。

 愛していたから………。


 今、君は幸せ?

 君には不幸から遠い人生を歩んで欲しい。

 幸せで……いてほしい。」

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