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忘れて  作者: yukko
10/15

愛人

私が好きになった男性に妻が居ただけだった。

その妻の妊娠中から私たちの仲は深まった。

そう男女の仲になったのだ。


妻の座に居るだけの女に愛されている私が負けるわけなどない。

そう思っていた。


彼は離婚を妻に話してくれたが……

妻が同意しなかった。


何故? 愛されても居ないのに……。

もう夫婦生活は破綻しているのに……。

何故? 妻の座から下りない!

その座は私こそ相応しいのに……。

そう思っていた。


彼の娘が18歳になった頃……。

娘が自殺未遂を起こしたと会社の連絡があったそうだ。

その日、私の家に彼は帰らなかった。

愛していない子の所へ行くのは理解できなかった。

その頃から、彼が来てくれる日が少なくなっていった。

来ても直ぐに帰ってしまう。

今までと違う!


彼が帰って来てくれた。

嬉しい!

やっぱり、奥様の所へは離婚の話で行ってくれてたのね。

帰って来てくれた。

もう離れることは無い。

そう思っていた。


その日、彼からの話は……


「別れてくれ!」

「どうして? なんでなのよ!」

「妻も娘も精神的に不安定なんだ。」

「それがどうしたのよ。関係ないでしょう!」

「僕のたった一人の娘なんだ。」

「あなたは私と何年一緒だったのよ!」

「……すまなかった。」

「すまないで済ませる気なの!」

「出来る限りのことはする。」

「私の青春を返してよ!」

「本当にすまない。」

「行かせないわ。……行かせない。」

「君……何言って……。」

「あなたは私の全てなのよ!」

「……申し訳ない。でも、もう無理なんだ。」

「何が無理なのよ。」

「娘への罪悪感で……苦しいんだ。」

「だったら、行かなきゃいいのよ。」

「娘のことが気になるんだ。愛してるんだよ。娘を……。」

「今更……。」

「すまない。」


その日以降、彼は来てくれなくなった。

終わったのだ。

私は愚かだった。

今なら分かる。

今なら分かるのだ。

彼が愛したのは私ではなく、自分だったと……。

自分だけを愛していたのだと………。


さようなら。

もう二度と不倫なんてしないわ。

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