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お題シリーズ5

ハッピーバースデー 呪い

作者: リィズ・ブランディシュカ



 誕生日には盛大なパーティーをしたい。


 パーティー用の大きい部屋を色々飾り付けて、たくさんの料理に囲まれて、おおくの友達からプレゼントをもらうの。


 きっと忘れられない日になるはず。


 そんなパーティーができた日には、幸せで幸せで泣いちゃうかもね。


 でもたぶん、こないんだろうな。


 私は、誰もいないパーティー会場を見てそう悟った。


 私をとりまく日常は、たった数日前に変わってしまったから。


 もう、生まれてきた日を祝福される事はない。


 きっとみんな私に早くいなくなってほしいと思っているはずだから。





 私は呪われてしまった。


 この世界では、数年に一度自然に呪いの子供が出現する。


 手の甲に星の紋章があらわれた子供がそうだ。


 私はその呪いの子供になってしまった。


 だから、誰も私を祝ってはくれない。


 早くこの世から消えてくれと願われる存在になってしまった。


 呪いの子供が生きていると、まわりで様々な不幸が起こる。


 事件や事故が多発したり、怪奇現象が頻繁に起きる。


 けれど、いなくなればそれらの不幸はおこらなくなるのだ。


 だから、死んだほうがいいのだ。


 両親は私をかばってくれてるけれど、それもいつまでか分からない。


 いつか私を見捨てるに違いない。


 ポストを見ると、返却された招待状。


 それどころか「早く死ねばいいのに」と書かれた呪いの手紙。


 今年の誕生日プレゼントはこんな幸せのかけらもない紙ばかり。


 嬉しくなるはずの誕生日の日がこんなにも辛い日になるなんて。


 涙がとめどなく流れて、床にこぼれた。


 去年の誕生日パーティーの日にはこんな事は思いもしなかったな。



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