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コムチャン森の住人たち  作者: ぱめ
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ひょひはん

 ひょひはんは美少女である。

 年は34歳。

 体型はムキムキマッチョ。

 怪力はハルクを凌ぐ。

 顔は人並みだ。


「あっ。こむちゃん」

 こむはひょひはんに見つかり、呼び止められる。

 背中を嫌な汗が伝う。

 心臓が早鐘を打つ。

 これから森でぼーっとしに行こうと決めてたのに。

 これから森で3時間ぼーっとしようと決めてたのに。

「お醤油買ってきて」


 あのおばちゃんは一体月に何度お醤油を切らすのだろうか。

 たった6人家族でどんだけ塩分摂ってるんだろうか。

 旦那を高血圧にして早死にさせようとしているんだろうか。

 しかし美少女には逆らえない。


 森のスーパーへ歩く道、こむはブスがブスがと繰り返す。


「ちょっと待ちたまえ!」

 警官のぴんが呼び止めた。

「その手に持っている財布を置いて行け」


「そんなことをしたらおじょいことになるよ」

 こむは恐ろしさに歯をガチガチ鳴らす。

「ぼくがお醤油を買って戻らなかったらゴジラが暴れだすよ」


「ぷりょの事故だと思えばいいじょ」

 ぴんは財布をカツアゲする。

「これでアイスが8個買えるぷー」


 日が翳った。


 何かが太陽を覆い隠したのだ。


 空から大怪獣がぴんを見下ろしていた。

 ひょひはんだ。

 鉛の鉄球大の眼球でぎょろりと睨む。


 こむが泣いた。

 ぴんが泣いた。

 抱き合った。

 抱き合ったまま、二匹は踏み潰された。


 モンシロチョウが潰された二匹の側を機嫌よさそうに舞って行った。


 コムチャン森は今日も平和だった。




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