ねこみを襲う
ねこマニアはついに追い詰めた。
追い詰められたねこは布団ですやすや眠っている。
「おかわいいでちゅねー」
ねこマニアはねこに囁きかけた。
「あなたのお名前なんでちゅかー?」
「み?」と言いながら、ねこは薄目を開けた。
そして変態おじさんの姿を認めると、パニクってその場でジタバタした。
走っているつもりなのかもしれなかった。しかし足は地面に触れていなかったので、その場でジタバタした。
ねこマニアはねこの耳に口をつけると、湿った息で囁いた。
「お名前は『み』でちゅかー?」
「み! み!」
ねこは焦れば焦るほどにその場でジタバタした。
「ねこみのみちゃんを襲うぼくちんはつまり、ねこみのみを、つまりはねこみみを襲っているわけでちゅねー」
うまいこと言ったつもりでハッハッハッと笑うねこマニア。
身の危険を感じすぎたねこは遂に足をベッドに踏みつけた。
脱兎のごとく逃げ出した。ねこのくせに。
「あっ! みちゃん!」
ねこマニアの唇が宙を切った。
「みちゃん……」
ねこは窓から逃げ出した。
「もう……」
ねこマニアは空虚な窓を呆然と見つめた。
「もう……こんな風に傷つくのは嫌だ」
ねこマニアは涙を流した。
数年後、ねこマニアは森にいた。
高い木の上から双眼鏡で誰かを一方的に観察する、覗き魔にジョブチェンジしていた。
「いいですね〜」
今日も森に迷い込んだセクシー女優の胸元を一方的に覗き込む。
「いいですね〜」




