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1.なにもない男

お手柔らかに…

「何を勘違いしてるか知らないけど、特殊能力なんて無いよ。生身の人間が異世界に行くだけさ。転生先がどんな世界かなんてわからないしね。そもそも人類が存在するのかどうか…」


「幸運を祈るよ

―――じゃあね。」



意味がわからない…


死後の世界だと思った空間で神様から言われた言葉に頭が真っ白になった。









どうやら私は二十歳にして死んでしまったようだ。


初めはどこかの小説のように何か特別な能力が貰えて自由に暮らせると思った。しかし質問して返ってきた答えは想像したものとはかけ離れていた。


それに神様に祈られても…

えぇ……












***




一面に荒野が続く。見上げれば太陽が三つ。

異世界だ。


とんでもなく暑い世界かと思えば気温は逆に涼しいくらいだ。感覚的には25℃くらいだろうか。


服も着ていないので、たまに吹く風が肌寒い。

今は何時くらいなのだろうか。太陽は真上に一つ、前に一つ、後ろに一つ。方向も何もかも分からない。


記憶は定かではないが、確か地球でも白夜なるものがあったはずだ。沈まない日だっただろうか。

三つもあるということは夜は無い?


考えてもわからない。 


あぁ、、、

とにかく怖い。水もない。食べ物もない…


「……どうしよう…。」






周りを見渡せば遠くに森があるのが分かる。

とても遠くだ。


見渡しても他になにもないのだからそこに向かうしかないだろう。


パニックにならないように必死に平静を保つ。

冷静になってくればくるほどに孤独と恐怖心が襲う。


「なんでこんな事に…」


とにかく水辺を探したい。

森に向かって歩みを進める。




―――輝く太陽の下、その世界に一人の青年の歴史が刻まれた。




お手柔らかに…

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