第四話
「ただいま」
彩希たちの女子会……………慎がいたからお茶会を終えて自宅へと帰ってきた。真っ先にリビングに行く訳でもなく、脱衣室に向かい洗面台の鏡を見ながら右目に手をやって外した。
鏡の自分を向かい合うと右目が純白の瞳が写されていた。茶色から純白………お母さんからの遺伝で一緒である。双子の兄さんも同じだ。
普段はカラーコンタクトをして隠していた。余計な詮索されるのも好奇心出されるのもどちらとも鬱陶しい。彩希と慎には伝えてある。
コンタクトを閉まってからリビングに向かった。
「お帰りなさい知華」
キッチンで野菜を切っているお母さん…高校の写真から一切老けてるように見えない。でもまぁ…165cmしかなく私は170cmで越した時の悲壮感は凄かった。
鞄を置こうと食卓を見ると紙と絵を書いてある紙が数字枚あった。
「もう引退したじゃなかった?」
「そうなんだけど、風香から頼まれたから」
あの人からか………断れないね。相楽風香、お母さんの友人であり大手出版社の社長夫人。人ので懐にスルスルと入って行くのが凄いとか。
「暇な時間が多いから復帰してもいいんだけどね」
「お母さんの絵本ファンが多いからいいかも」
お母さんが作る絵本はどこか温かく優しい感じがする。兄妹はお母さんの絵本を読んで育った。
「知華、今日何かあったの?」
問い詰めるように訪ねてくるお母さんの声に固まった。時たま鋭い所があって怖い。
お父さんが同僚と女性と楽しく飲めるお店に行って帰ってきたら、玄関に般若がおったとか。帰ってくる前に腰に手を当ててスタンバイしていた。その時私たちは部屋に籠って布団の中に隠れていた。
隠し事が出来ないから素直に話した。
「桜木圭……………誰?」
「俳優みたい」
「ふ~ん、知華はその子をどうしたいの?」
「普通に接する」
それしかないと思うのだが、俳優だとしても高校では私と一緒で生徒だ。
「まぁ、知華のする事に反対はしないけど………お父さんには黙っておこうね。反対しないけど驚くだろうから」
結心兄さんが高校で騒ぎを起こし伝説となってる。それは両親の高校時代の文化祭も伝説になってるだが。
「巡も向こうで何人かと仲良くなってるみたいだし…………相変わらず絵を描いてるみたい。下宿先から手紙来てた」
「巡兄さんは相変わらずか」