表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スターダスト・オデッセイ2  作者: わびすけ
第一章 異世界へ
1/51

#01-01

 木漏れ日が揺らめく森の中、俺は力なく立ち上がった。

 鼻につくシダの臭い。柔らかな腐葉土の合間からゴロゴロとした石の感触が分厚い安全靴の靴底伝いでも感じられる。


 木々は……これ、縄文杉か? やたらデカイ杉が多い、高く伸びた樹冠が陽の光を遮っているのか下草は少ない。角ばった石が転がっていて、地面は緩やかに傾斜している。

 なんとなく今までの経験から近くに川があるんじゃないかと思う。なにせ、似たような場所で仕事してきたかんな。


 いや、今はそれどころじゃないはずだ、俺は自分の頭を抱きかかえた。先ほどまで俺を苦しめていた、割れるかと思えた頭痛は嘘のように消えている。そればかりかいつも感じていた頭の重い感覚も消え、スッキリと冴え渡っている。

 わけがわかんない自体に巻き込まれてんだ。一つ一つ問題と解決策を洗い出していこうと。


 まずは服だな。靴は安全靴、ズボンは黒のカーゴパンツ、上着は黒のジップアップパーカー、トライバル的な赤いラインがおしゃれさん。あと、キャップ。ツバの先が平らな奴。最近の若者の間でも下火になってんじゃないの? 俺初めてかぶったよこのタイプ。似合ってたらどうしょう。年甲斐もなくなにやってんの? って言われんのがオチじゃねーか。


 でだ。はい、行きますよー。今一番を注目を浴びているアイテムをご紹介してまいりましょう。

 そう、これ! ガスマスクっぽいなにか!


 俺は自分の顔に張り付くガスマスクみたいなものを両手ではさみこむとゆっくりと力を入れていく。

 ズルリ、それはあっさりと俺の顔から剥がれ落ちた。


 そのマスクを角度を変えながら検分する。ガスマスクと言うよりは、あれか、昔のやつ、ヨーロッパのやつ、ペストマスクだっけか? アレに近い気がする。

 ただ世界史の教科書に載ってそうなノッペリした奴じゃない。全身は真っ黒で革だかビニールだかよくわからない素材でできている。全体的にシャープというか尖った感じでハシブトガラスのお面と言われれば納得してしまいそうだ。

 ただ、目の部分がなぁ、凄いやる気に満ちたお目目してはる。なんかね、睨みつけてる感じ。


 放り出すのもどうかと思うので、再び身につける、また全身を見ていきましょう。


 全身を弄っているとズボンのポッケに違和感。弄って問題のブツを取り出してみると、掌にスッポリ収まるサイズの薄い金属の箱。百均にありそうなカードケースに見える。いや、なんか彫刻がすごいね。

 名刺でも入っているのかと何気なしに開けてみた。するとそこには一枚のカードが。

 そのカードを手にとって裏表とひっくり返してみてみる。これ、トレーディングカードって奴か?


 バックには魔法陣ぽい模様が描かれているだけだ。フェイスには色んなことが書かれている。まず、左上にはRの文字、そしてカードの半分ほどの面積を、潜水艦とかのソナー? レーダー? ぽい絵が描かれている。

 その下には『探知Lv1:経験値0』と書かれ、あとは空白である。


 いやね、何となく理解しました。このマスクを被ってると、視界の端、1メートル程先に丸い円が表示されてるんですわ。そこにね、オレンジ色のポッチが表示されてるんですわ。中心に青丸、多分これ俺だ。体の向きを変えるとポッチが移動するから位置関係を表してると思って間違いないだろう。


 このマスクが探知Lv1って事だとおもうよね。


 とりあえず、そのオレンジ色のポッチに向かって歩いて行こう。2、3歩歩いてみた感じでは近づいた感触がない、縮尺がどの程度かわからないがすこし遠そうだ。


 俺はそのポッチに向かいながら今までのことを思い出していた。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ