肆羽目:決心
※シリアスっぽいですが、シリアスではございません
シリアスかどうかは、個人差があります。
風が吹き抜ける。
まるで、私とこのクラスの間に大きな大きな溝があるように。
ここは、私には場違いなのだと
私は思わずにはいられない。
「睦月さん。クラスってずっと変わらないの?」
「当たり前。ここのクラスの人間、嫌われてるから。」
さらりと言う。
この言葉、結構胸に刺さる。
私は、睦月さんに聞いてみた。
「ここは、普通じゃないの?」
失礼かもしれないと、思ってた。
でも、
「普通じゃないよ。言ったじゃん。問題児の集まるクラスだって。」
そう答えた。
傷つかないんだろうか?
自分の事なのに・・・
悲しくならないんだろうか?
「睦月さんは強いね。私よりずっと。」
「そんな事ないよ。私は弱い。クラスの皆に比べたら。」
クラスの皆が睦月さんより強い?
だとしたら、私はどうなるの?
睦月さんより弱い、私は・・・
「?瑠亜、どうしたの?気分でも悪い?」
「ううんっっ!違うのっ!心配しないで。」
笑顔を作る。
心を、本音を見せないことに私は必死だった。
弱いところを見せたくないから。
でも、睦月さんは鋭かった。
「・・・笑顔作るの、辛いでしょ?やめたら?」
「えっ・・・?分かるの?」
「分かるよ。私も同じ時があったからね。」
睦月さんも、辛いんだ。
なのに、ずっとずっと強くて・・・・・
自分が情けない。
睦月さんみたいになりたい。
「瑠亜、教室入るよ?」
強くなりたい。
「うんっ!今行く。」
新しい扉が開くんだ。
今までの自分とサヨナラしなくちゃ。
強くなるんだ。
最終話ぽかったですが、断じて最終回では
ございません。あしからず。