サンダーソニア
いつもと同じ、ぐちゃぐちゃです
「今日も...雨かぁー」
窓を見ながら外の豪雨をその女はボンヤリしていた
「さってと!今日もお世話しますか!」
部屋の中にあるアヤメとカトレアを手に取り、花瓶に活けた
そして水をジョウロの中に入れオオイヌノフグリに水をまいた
「みんなー...元気に育ってねー!」
ガタガタンッ!
「おっ?」
玄関からなにかぶつかるような、倒れるような音がした
「お客様...かな?」
勢いよく扉を開け、雨が振りつける外に出ていった。
「う...あぁ...」
「ひぁぁ!?」
扉を開けたそこには、一人の男がくず折れていた
男は、ブレイズのような黒髪をしていて赤や金のメッシュを入れており、灰色パーカーの下には水色のタンクトップを着て、鎖骨には美しい蝶の刺青をしていた。そして、凛々しく、優しそうな顔立ちだった
「っああ!た、倒れてる!へ、部屋に!」
女はその男をズルズルと部屋にはこんだ
「よいしょ...んしょ」
サンダーソニアを男の周りにまき、寝ている隣でスープを作っていた
「う...うぁ...」
「あ!目、覚めた?」
「っお前は...?って!コレなんだよ!」
男の周りにまかれていたサンダーソニアを握りしめた
「あら、サンダーソニアは風邪にいいって聞いたけど?」
「だからってこんなにまいたら死んだみてぇじゃん!げほげほっ!」
「ほらぁー!騒ぐからだよー。どうぞ!スープだよー。あったまるよー」
「んなのいらねぇって。」
「ほらほらぁー。」
男は、いやいやスープを口にした
「んんっ!?げほっぐぶ...」
「やっぱり...私は料理が苦手だ。あはは」
「んなもん食わせんじゃねぇっ!うが...」
男は布団に倒れこんで気絶してしまった
「あらら...間違ってスープに黒トカゲ入れちゃった。ふふ」
男は目から涙をこぼしながら寝ていった
ありがとうございました