貴方の…
貴方は恋をしていますか?
同級生との恋
年下との恋
年上との恋
秘密の恋
叶わない恋
色々な恋。
ひっくるめれば、全て結局は同じ恋の一言。
こい。この2文字。
貴方の恋、この2文字。漢字にすれば1文字のものに…
何文字ぶんの想いが…
エピソードが…
どれだけの涙が…
幸せが…
時間が…
含まれていますか?
これはただ。
ぎゅっと二文字に凝縮された恋を
ありのまま、文章にしただけ。
凝縮されていない私の恋の物語。
「はい、借りてた本。ありがとう。」
借りていた本と自分のささやかなお礼の飴の入った袋を手渡す。
「いいよ〜。面白いでしょ?」
彼は袋を覗き込みながら言い、飴が入っているのに気がつくと、少し微笑んだ。
その微笑みは喜びなのか。
なぜ、桃味が好きと知っているのか。
どういう微笑みなのだろう。
きっとそんな深い意味ないのだろうけど…
「面白い…確かに面白かった!けど、私は感動したって気持ちの方が大きいかな。」
色々考えながら彼に注目していたために返事の遅れた私を不思議そうに見ていた彼の顔がなるほど。と言わんばかりな顔に変わった。
「確かに感動したな。」
彼が言い終わると同時くらいに部活のマネージャーが彼の名前を呼ぶ声が聞こえる。