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魔術祭・魔術師同士の戦い


『ーーー魔術祭開催をここに宣言します』


そんなこんなで始まったよ魔術祭。

俺?ぼちぼちこなして行くつもりだよ。

でもってクラスメートが来たわけでして。


「ディ~↑ル~↓トく~ん↑?今日はどうなりそう?」

「うるせーよギルメス。新しい技完成したからメインイベが楽しみだな」

「赤組の負けイベントでも足掻くと?まあ気楽にがんばろーぜ♪」

「そんなこというなよ」


俺たちは笑い合った。





さて、午前の結果なんだがーーー

予想に反して頑張っているよ?


点数の付き方はゲームあたりで勝ったか負けたかによって変わる。だから〇〇を赤の勝ちだから赤に一点、△△が白の勝ちだから白に一点、みたいなことになって行く。

妨害障害物競走とか200m走とか勝って現在7対5。負けてるけど。


午後。魔玉入れ合戦がはじまった。

ルールは魔法をポールの籠の中に大量に打ち込んだでの勝負になる。

赤、緑、青の3つのポールがある。


『よーい・・・ドン!』


「ディルト!右行くぞ!」

「わかった!」


俺はギルメスと共に右側ーーー青色のポールを狙いに行った。


「ギルメス!危ない!」


飛んできた火球をバックステップで辛うじて避けた。


「流石にここでリタイアはしたくないわなー」

「喰らっても気絶しない限りは続けられるけどね」

「そしてすごいのは気絶したらベンチ送りッ!てことだな」


会話しながら魔法を避ける。せいぜい時々飛んでくる火の玉を避けるレベル。たまに氷の塊も飛んで来るけど。

それにしても前を走るギリメスよりも後ろにいる俺目がけて来る魔法が多い気がする。何か不自然では・・・?そんなことを考え始めた時だった。


「ディルト!」


ギリメスが叫んだのと同時に1mくらいの火球が足下で爆発した。

直撃を免れたのは不幸中の幸いだろう。


飛んできた方向ーーー10m程先を見ると見覚えのある2人が騒いでいた。


「アニキ!落ち着いて!」

「るっせぇ!お前も隣の奴狙っとけ!っと・・・流石に気がついたか」

「根に持ってるってことですね?」

「御名答だ。今この場で俺と勝負しやがれ!」

「そこの銀髪メガネは俺と勝負するっす!」

「ギルメス・・・」

「ああ、やろう」


一対一の勝負をする際には名を名乗ることになっている。それは本名フルネームか通り名のどちらかを言えばいい。名乗らないものに戦う資格なし、という魔法が自然に発動するらしい。理屈とかは知らないけど。


「ジャック・ブレッド!」

「ディルト・マギク!」


「ミット・ナダー!」

「ギルメス・イルシオン!」





爆発音と詠唱が吹き荒れる中、確かに4人は戦っていた。否、3人は戦っていた。


「『その手の氷を放つ!』アイスボール!」

「『火球に火球を重ねよ!』ブレイズボール!」


氷の玉と炎の塊がぶつかり合う。しかし大きさは月と地球、それほどのレベルを覆せるはずもなく氷は炎に飲み込まれる。俺はくらうことを確信して目を閉じ体にぐっと力を入れた。

しかし、来るはずの熱は一切感じられなかった。


「避けてばっかりじゃ勝負は決まらないっすよ!『その手の電気を放つ!』サンダーボール!」

「あらよっと♪」


となりでの戦いの声を耳に入れ、目を空けてみるとジャックは驚愕の表情を浮かべていた。


「・・・『氷を凍らせ氷塊と成す』アイススパイク!」

「くっ!」


再び目を閉じてしまう。しかしまたしても来るはずだった衝撃はなかった。


「何故だ!『その手に電気を収縮せよ』ボルトランス!」


黄色く細長い電気の塊が俺目がけて飛んで来る。恐い。しかしその様子を見続けていた。

当たる。

そう確信したとき電気の鎗はそれこそガラスが砕け散るように爆散し、キラキラと輝いた。


「・・・







          え?」

「そんな・・・馬鹿な・・・防ぐならまだしも!消えるとは何だ!聞いたこともないぞ!」

「よくわかんないけど・・・チャンスのようなんで『我に知能を』インテリジェンス・ブースト!」


そう言って俺は思考能力を高める。


「吹き飛べ!『その手の炎を放つ』『その手の氷を放つ』イクスプロージョン!ぐあっ・・・」


右の手に炎、左手に氷を出現させる。高めた思考能力のおかげで程よく体積、温度のバランスを整える。そしてジャックの手前ーーー3mほど前で爆発した。凄まじい衝撃が爆発音を伴って響く。衝撃よりも頭を使ったせいで頭痛がする。ジャックは少し離れた所に落ちた。


「ふむふむ・・・『映った鏡に偽りは無し』イクスプロージョン」

「アニキ!ぎゃあああああああ!」


そのとき俺は見た。ギルメスもまったく同じ爆発を起こしたことを。


「今・・・「さっさとスコア稼ぎ行こうぜ♪」あ、ああ、そうだな」


まあ、結局だめだったよ。

そんなことよりもどこかからとても見られているような気がしてならなかった。監視というよりも観察されている、そんな気がする。自意識過剰だろうか?











□■□■□


「素晴らしい・・・やはり間違いではなかった」

「理事長様、体を乗り出しすぎないようにしないと・・・」

「ああ、すまなかった。あの少年が科学の力を扱うことに感激だよ」

「カガク、と言いますと?」

「わからなければよろしい。知らなくても魔法でどうにかなる時代だ。・・・あの能力は今後必要だろうな。フフフッ」

「・・・(魔法を打ち消した、いや消滅させた?それにあの爆発も)」

「さて、出番が来る前に彼を呼び戻してしまおう」


前回のバーストではなくブースト?と疑問に抱いた方、次回以降登場予定です

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