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何度繰り返してもまた同じ結末を選ぶだろう

死ネタです。走り書き。

「よかったら、ウチで働かない?」


眩しい金髪が、空の青でキラキラして見えて。

この人を人は神様って呼ぶんだろうな。なんて、あの頃思っていた。


もう7年も前の話だ。

私はまだココで暮らしている。

年齢も名前も全部偽って、どれがホントか分からなくなって。

この人が私の側にいることもいつも夢なんじゃないかって思ってしまう。


相変わらず、綺麗で、でも腕には不釣り合いな跡が沢山あって。

でも考えないで側にいる。





夏の暑い日。

私はミスを犯して、何人かと雑居ビルの地下に居た。

もう終わりだなって思っていたのに、彼が乗り込んでくるもんだから驚いた。

そんな価値なんてないのに。


いつも涼しい顔なのに息を切らして来たから涙が止まらなくて。血飛沫が舞うから、怒ってるんだなって気づいた。


帰ったら、空の注射器を持ちながら静かに佇んでいて押し倒したら笑いながら注射器をポイってして頭を撫でてくれた。

その感触でまた泣いて、頭を心臓に押し付けて音を聴きながら泣き続けた。

音がすることにホッとした。




寒い冬の日

部屋の中で注射器がばら撒かれていて、彼が泣いていた。

どうしたの?って聞いたら、

あははって笑って、もう何十万も何百万も使ったって効かねえって

消しては買って、使って

いいように消えていくって話してた。


やめられないの?って聞いたら、

止めようがないって笑った。


出会った頃より、さらに細くて綺麗で私なんかとは大違い。

でもどんどん消えていきそうで、繋ぎ止められなくて、方法なんてなくてどうしようもなかった。


弱いところも人間らしいところもあるから神様なんかじゃないってとっくの昔にわかってた。

それでも、あの日からずっとそばにいたかった。


なんで、私を置いておいたの?って聞いたら、

離れないからって笑って、

隣に座って乾いた口にキスしたらし返してくれた。


泣いていたら、押し倒されて

服は脱がされ、下着だけ。


ずるいって言ったら、笑って自分の服も脱いでくれた。

白い肌と私のタトゥーだらけの腕が絡まって、現実味がなくてふわふわしてた。

相変わらず抜けてんなーっていつのまにか裸にされておっぱいを揉まれて、キスされて。


頭がおかしくなりそうで。


濡れてるねっていうから顔を覆いたくなった。

そしたら手を上で掴まれて中に入ってくるから、さらに頭がおかしくなって、もう何も考えられなくて、ただひたすら喘いでた。


何回も中に出してってお願いして足を絡ませて逃げられないようにしたら、あーもう…って、ガツガツ揺さぶられて中でビクっとなる感じがした。

嬉しくて笑って、でもなんだか泣けて泣き笑いしたら

よく泣くなぁーって笑ってた。



13の夏から私は、涼のことが好きって言ったら

犯罪だって笑った。

バカだなーこんなんに引っかかって…って呟くから、

何回戻ってもまた同じく着いていくよって言ったら、珍しく眉毛がハの字に下がるから、少しおかしくて笑った。


でも、もうミスらないよって慌てて言ったら、

ミスってもまた助けるよって言うから、今度は私の眉毛がハの字になって。

タバコの匂いを嗅ぎながら隣で眠ったはずだったのに、

   






次の日、涼は死んだそうだ。

何度も何度も帰ってくるから、もう不死身なんだと思ってた。

そんなわけないって分かってたのに。


止まれないこともいつか終わりが来ることも分かってたけど、涙が止まらなかった。

姿も形もなく、存在だけが消えてしまった。








あの後、組織自体がなくなって、7年前と変わらず外には子供が溢れている。

確かにここで出会ったはずなのに、涼はもうどこにもいなかった。


また出会えても、きっと変わらず同じ道を歩んでしまうから、今度会う時はお互いに幸せに産まれてこようねって。そして、どこかでまた出会わせてくださいって神様にお願いするつもり。


バイバイ、涼。


真央より。


夢で見たお話。いつか長編でかけたらいいなあ…

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