転生したら、真織先生のブラジャーになっていた話
通院しながら書きました。宜しく!
なんと、室内に侵入して息を凝らしている僕の背中の方から、図らずも、ガチャリという不吉極まりない音が響いてきたのである。 僕は咄嗟に後ろを振り返ったけれど、時既に遅し。 既に女子更衣室のスチール製の硬い扉は、外側からぴしゃりと閉じられてしまった後だったのである。 「お、おい!な、何をするの?どういう事だよ、おい!」 事態を察知して、僕はそう叫びそうになったのだけれど、寸でのところで思い留まった。 だってもし、この場で叫び声などあげようものなら、クラスの他の連中が、何事が起きたのかと集まってきてしまって、僕達がしようとした悪行は明るみになり、その瞬間からこの場は修羅場と化して、僕の学校での居場所がなくなるだろうことは間違いなかったから。 ━━これはいけない。絶体絶命のピンチというか、これ以上にない危機といおうか。 兎も角も僕は一刻も早くこの場を脱出しなければヤバそうなのに違いないのだった。
これが竜太による仕業なのは間違いなかった。 なんのつもりかは知らないが、いや、僕を犯罪者に成り下がらせて貶めるつもりなのか、それともそうまでして僕に真織先生の下着を盗み出すという任務を確実に遂行させたいという心の表れとしてそうしてしまったというのか、いずれ彼なりの何らかの切羽詰まった動機があったのだろうけれど、いずれ僕が閉じ込められたという事実には、かわりないのであった。 「おうい、何のつもりだ?どういうことなだ、竜太?ここから出しておくれよう。なんでだよう。こんなとこ、見つかったらヤバいよお。誰か来て見つかったら大変だよう」 小声でドアの外に向かって呼び掛けた。 ドアを押したり引いたり、少し叩いたりもしてみた。 だが、すべて無駄なようだった。おそらくはドアが開かないように竜太が裏側から圧えているのだ。
なのに、もはや竜太の気配さえ感じられない。
僕は独り、泣きそうになった。更衣室の中に充満した女の体臭に囲まれる形になって、ある意味、これは初体験ではあるし、スリリングな経験なのかもしれない。勿論、真織先生の下着にも興味はあったけれど、これはヤバい状況なのめある。
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