第85話 「諦めるな!男だろ?」
純介「うぅん...難しいな...でも、あそこから変えれば行けるか?」
ー午前9時8分、練習場所ー
紬「あ!健吾が来た!」
健吾「ごめん...遅れた...」
健吾が練習場所にやってくる。
智恵「ちょ、健吾?大丈夫?」
健吾「俺は...もう、生きてる価値なんて...ないんだ...」
そう言いながら、健吾は俺に縋る。
健吾「俺は...もう駄目なんだ!俺みたいな人間は...もう、死んじまったほうが...ましなんだ...」
栄「おいおい、何があったって言うんだよ?」
健吾「俺なんて...俺なんてもう...」
稜「ちゃんと、話をしようぜ。そうしないと、何もわからないよ。それに、俺らは悩み事に一緒に真摯に向き合ってやるから」
稜は健吾の背中を撫でる。
健吾「俺...俺はぁ...紅美にぃ...紅美に...振られたんだよぉ...」
純介「そうか...大変だったな...」
健吾「大変どころの話じゃないよ!もう、俺の生きる希望はないんだ!俺には紅美しかいないんだよ!」
純介「そうかそうか。お気の毒になぁ、同情するよ」
梨央「なんか、棒読み...」
梨央に棒読みだなんて言われたが、どうでもいい。
健吾「紅美に振られた俺は、何も残らないんだ!紅美じゃなきゃ、紅美じゃなきゃ駄目なんだ!でも、それなのに...それなのに!紅美は俺のことを{もう嫌い!}なんて言うんだよぉ!俺はあれほど愛していたのに!浮気なんて一度もしてないのに!他の女に色目なんか使ってないのに!どうして...どうしてだよ!」
健吾は俺の首を絞めてくる。だが、俺はそれからすぐに抜け出す。
純介「諦めるな!男だろ?紅美に嫌われた?逃げられた?振られた?まだ、わからないだろ?もっと、冷静になろうぜ!冷静になって話し合えばいいだろ?だって、まだわからないじゃないか!振られたかどうかは!もう一度話し合って、仲直り出来るかもしれない!」
健吾「でも、振られるかも...」
純介「そうやって、振られることを考えるから振られるんだ!もっと、自分に自信を持て!安倍健吾!お前はこの17年何を蓄えて来た?何を溜め込んできた?発揮するのは今ここだろ?別れたくないのなら、努力しろよ!努力しないと、何も変わらない!」
健吾「そう...だな...ありがとう。俺が欲しいのは、激励だったよ」
そう言うと、健吾は涙を拭く。そして、純介に笑いかけた。
純介「頑張れよ、健吾。応援してる」
智恵「えっと、なんかいい感じにまとまったみたいだけど...レッスンはどうする?」
純介「健吾は帰って紅美と話し合えばいいだろう。で、俺たちはダンスレッスンと」
健吾「あぁ、そうしててくれ!紅美とよりを戻してくる!」
智恵「えぇ、頑張って!」
健吾は走って練習場所を出ていった。でも、ループは起こらない。健吾は必ずグループに戻ってきてくれるのだ。
智恵「じゃあ、ダンスレッスンの続きをやろっか!」
全員「はい!」
健吾を除いた俺達は、智恵から2番のダンスを教わる。また、練習が必要だ。




