第71話 原因解明 その④
純介「あの事件は傍から栄が一番悪いぞ!?つまり世間からは栄が悪いって見られてる!俺は一般論を言っただけだ!」
稜「おい、お前はあの事件で栄がどれだけ傷ついたか知らねぇだろ。あぁ、お前みたいな王道天才ルート進んでるやつには栄の気持ちはわかんねぇか!!!」
純介「なんだよ天才ルートって!!俺が努力しないでここまで来たって言いてぇのか!?」
稜「そうだよ!!」
栄「もういいよ、稜!」
やはり、栄は現れる。
稜「ッ、栄?」
栄「ごめん、途中から聞いてた。それに、あの事件も俺も悪かったかもしんねぇ」
稜「は!?お前は悪くないだろ!!」
栄「だからもういいって。俺もあの話はもうあんまりしたくないんだよ…それと、純介、ごめんな。他人に触れられたくないものってあるよな...」
純介「は?なんだよ、今更謝って。なぁ、俺もう帰っていいよな、俺はお前らみたいに暇じゃないんだよ!!」
俺はその場からいなくなる。
***
俺は社長のいる社長室に向かう。俺は社長に電話をかけて秘書を呼ぶように言った。
純介「社長!話をしよう!2人で、いや3人で!」
社長「待っていたよ。純介君」
秘書「───ッ!」
社長「秘書、そして純介君。確認だ。純介君達8人に近づいたら解雇処分ということで、宜しいね?」
純介「あぁ、俺はそれでいいぞ」
秘書「あぁ、クソ!もう、それでいいさ。早くグループでも作りやがれ」
社長「この部屋から出ていったら、誓約はきちんと守ってもらうよ」
秘書「出てくさ。今すぐに。純介君!ループばかりで大変だよな!この社長の事は好きにならないほうがいいぞ!人間じゃない!こいつは、鬼だ」
そう言いながら、秘書は社長室を出ていった。
社長「さぁ、話し合いは終わりでいいかな?」
純介「あぁ、すまなかったな。社長!」
俺は家に帰る。
問題は10日だ。10日に七光りの記事が投稿される。その執筆者を探せばいい。
───最初は、そう思っていた。もう7回ループした。それなのに、見つからない。
純介「わからない...誰が書いたんだよ...この記事は...」
記事があがる前に、その人物のアカウントは作られていなかった。個人アカウントだ。IDも運営側が適当に決めた大文字・小文字・数字を組み合わせた複雑なものだ。特定する情報がない。俺は一流ハッカーでもなんでもないから、独自で調べることにも限度がある。
それに、10日に投稿されるから、記事が投稿された会社に問い合わせても返事が帰ってくる前にループしてしまう。手詰まりだ。もう、手詰まりなのだ。
純介「原因解明...できないのか?」
スマホを持っていた俺の手が震える。この7回のループで、俺は何もしていなかった。何も得られなかった。ただ、時間だけが過ぎていった。まだ、曲も出来ていない。
純介「ごめん...ごめんよ...みんな...俺は...俺は!」
俺は自分の部屋に籠もる。11日にはループをする。このループで曲を作り終えるのは無理だ。なら、次の俺が11日までに曲を作れるように努力するしかない。




