第58話 午後6時13分
純介「あぁ、すまなかったな。社長!」
社長「君たち8人の事は、任されているんだ。私がしっかりしなければならないだろう?」
純介「なぁ、社長、俺はあんたに聞きたいことがある。これが本題だ」
ループした人は俺以外に記憶が無い状態なのなら、きっとまた質問ができ───
社長「断る。君は一度私に質問したはずだ」
なかった。質問は出来なかった。
純介「ちぇ、ケチだな」
社長「ケチで結構。ケチ上等。さぁ、帰った帰った!」
俺は社長室を出ようとする。すると───
社長「私からも質問だ。あの日のことは覚えているかい?」
この前と同じ質問をされた。もちろん、俺は首を振った。
社長「そうか...覚えていないのか...」
俺は帰宅する。家には父さんも彰もいた。
圭佑「純介、おかえり」
彰「お兄ちゃん、おかえり!」
純介「あぁ、ただいま」
彰「お兄ちゃん、お客さんがお兄ちゃんに用があるって来てたよ。社長さんの秘書さんだって」
純介「あぁ、そうなのか。でも、もう大丈夫だ。話はつけた」
彰「そうなんだ!お疲れ様!」
純介「ありがとうな...彰...」
俺は小さく呟く。俺たちは囲んで夕食を食べた。そのテレビで───
テレビ「速報です。人気youtuberの安倍健吾さん17歳が先程亡くなりました。死因は事故であり、運転手は飲酒運転を行って前後不覚の状態だったようです」
純介「え?」
***
グルグルグルグル。視界が回る。頭がキンキンと痛くなる。そして、少しの喪失感があり。
純介「どうして...ループしたんだ...」
俺は時計を確認する。時刻は午後6時13分。
純介「なぁ、練習は何時に終わる予定だ?」
智恵「今日はいつもと同じ7時の予定だけど...」
純介「そうか、なら今日は15分早く切り上げないか?俺の勝手で悪いんだが」
智恵「あぁ、そう。まぁいいわよ。じゃあ、今日は45分に終わりね」
美緒「了解です!」
ー7月6日18時37分、練習場所ー
栄「なぁ、純介?」
俺はまた栄に呼ばれる。もちろん、前髪を見にくるのだ。
栄「お前その前髪邪魔じゃねぇのか?」
栄は俺の前髪を上げる。
栄「なっ...痣?」
栄は周りの皆に聞こえるような声で驚く。
純介「あぁ、痣があるんだ。言ってなかったな。まぁ、隠してたんだけどな」
栄「そうか、大変そうだな。いつからその痣はあるんだ?」
純介「生まれた頃からだよ。アルバムに痣ありで写ってるんだ」
栄「そうなのか...結構大きな痣だな」
純介「あぁ、そうだな...」




