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NJruler  作者: 花浅葱
3章 己の話、汝の話
58/173

第56話 18時37分

 智恵「あぁ、そう。まぁいいわよ。じゃあ、今日は45分に終わりね」

 美緒「了解です!」


 ー7月6日18時37分、練習場所ー


 栄「なぁ、純介?」

 俺は栄に呼ばれる。前髪の痣を見られるのだ。だけど、それももう怒らない。

 栄「お前その前髪邪魔じゃねぇのか?」

 栄は俺の前髪を上げる。

 栄「なっ...痣?」

 栄は周りの皆に聞こえるような声で驚く。

 純介「あぁ、痣があるんだ。言ってなかったな。まぁ、隠してたんだけどな」


 俺は平穏を保つ。もう、殺人鬼には戻りたくない。

 栄「そうか、大変そうだな。いつからその痣はあるんだ?」

 純介「生まれた頃からだよ。アルバムに痣ありで写ってるんだ」

 栄「そうなのか...結構大きな痣だな」

 純介「あぁ、そうだな...」

 智恵「はい!そこ、もうすぐ終わりだからってお喋りしない!」

 栄「あ、ごめんごめん!」


 そして、午後6時45分になる。

 智恵「はぁい、じゃあ今日のレッスンはこれで終了!解散!」

 俺たちは散り散りになって帰る。時間はズラしたからこれで安全だろう。


 ”ガタンゴトンガタンゴトン”


 俺は家に到着する。

 秘書「君の帰りを、待っていたよ。西森純介君」


 純介「───ッ!」

 忘れていた。家には秘書がいることを忘れていた。なんで、なんで忘れたのだろう。健吾のことを考えてばかりだった。このまま逃げても彰が殺される。彰が殺されたらまたループしてしまう。どうにかして許しを乞わなければ。

 秘書「話がしたいんだよ。君についてね」


 秘書の隣では妹の彰が座ってお茶を飲んでいる。

 純介「帰っては...くれなさそうだな」

 秘書「あぁ、帰るのは無理だ。早急に話をしなければならない」

 純介「そうか。話というのは何だ?」

 秘書「君のループを止めに来たんだ。そっちの方が君は幸せだろう?」

 純介「彰、部屋に戻っててくれ。2人で大事な話をさせてくれ」

 彰「うん、わかった。部屋で待ってる」

 彰は部屋に戻っていった。これで、殺されるのは俺だけになる。

 純介「で、ループを止めるのは...どうやって...」

 秘書「実演してあげよう。こうするんだよ!」


 秘書の手が机の下から出てくる。その手にはナイフが握ってあった。

 純介「やっぱり、殺そうとしてくるのかよ!」

 俺はギリギリでナイフを避ける。

 秘書「避けた?」

 純介「あぁ、たまたま避けられた。たまたまな」


 秘書「もう、お前に次はない!死ね!」


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