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NJruler  作者: 花浅葱
3章 己の話、汝の話
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第45話 予期せぬ来客

 純介「なぁ...」

 俺の口から言葉が忘れ去られる。どうして、ここに秘書がいるんだ。おかしいだろう。

 秘書「話がしたいんだよ。君についてね」

 秘書の隣では妹の彰が座ってお茶を飲んでいる。

 純介「悪い。今日は帰ってくれ!」

 秘書「残念だが、それは無理だ。早急に話をしなければならない」

 彰「お兄ちゃん、どうしたの?」

 純介「彰!そいつから離れろ!」

 彰「離れろって、お兄ちゃんのお客さんだよ?」

 純介「いいから、離れるんだ!」

 秘書「しょうがない、人質作戦といくか」

 彰「きゃっ!」

 純介「彰!」


 彰が秘書に捕まる。そして、秘書は刃物を取り出し、彰の喉に突きつけた。

 秘書「純介くん。君のループを止めたいんだ。しっかり話をすればわかりあえるはずだ」

 純介「駄目だ!お前なんかにはわからない!お前の価値観なんかじゃわからない!」

 ループを止めるために人を殺すような人間に、ループは止められない。

 秘書「話をしようよ。君は話をしようとしない。妹が死んでしまうよ?いいのかい?」

 純介「駄目だ!殺していいわけが無い!」

 妹はループに巻き込んじゃいけない。巻き込んでいいはずがないのだ。

 秘書「じゃあ、話をしようじゃないか。今の君に決定権はない。そうだろう?あ、ループをして逃げてもいけないよ?ここに必ず来る。必ずだ。これは{運命}で決定しているんだよ。わかるかい?」

 純介「話なら聞くよ。その代わり、妹を解放しろ!」

 秘書「話をしたら解放してあげるよ。まず、ループをすることだ。私も聞いたよ。ループのことを社長から。いやぁ、酷いよね。このループは実験らしいんだ。人間が危機に直面した時に、どんな行動を取るのかの実験らしい」

 純介「その危機がお前...」

 秘書「危機だなんて、酷い言葉で片付けてもらっちゃ困るよ。純介くん!危機なんかじゃない!ループしている君を救おうとしている救世主さ!もっと、褒めてもらっても構わない!第一に、このループを行う実験について反対しているんだ!だから、君たちを救おうとしているんだ!そうだろう、純介くん?これまでに何回ループをした?何回辛い思いをした?救って欲しいんだろ?助けて欲しいんだろ?なら、なんで!助けてあげると言っている!」

 純介「お前が行ってることは助けじゃねぇ───」


 秘書「そうやって、楯突くのか!妹の命は握っているんだ!」


 ”ブスッ”


 彰「───ッッ!!!」

 純介「彰!!!!」

 彰の喉にナイフが刺さる。紅色の液体が肌とナイフの隙間から溢れ出たところで、秘書はナイフを引き抜いた。


 ”ごぷっ”


 彰の口から血が漏れ出る。傷口と口、そして鼻から血が流れ出ていた。

 彰「お兄...ちゃ...」

 彰はそのまま倒れた。もう、息をしていない。息が出来るような体じゃなかった。

 純介「彰ィィィィィィ!!!!!」


 もう今は世界に2人しかいない家族を、世界に一人しかいない妹を、大切な妹を殺された。


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