第34話 死のクラクション
”ファーン”
純介「あ...あ...」
紬は死んだ。
***
グルグルグルグル。視界が回る。頭がキンキンと痛くなる。そして、少しの喪失感があり。
純介「走っても、間に合わない...なら!」
俺は走ってきた道のりを考える。最短ルートで行ったつもりだ。時刻は8時31分。
俺が早く行けば、あの2人は紬を早く殺す。
純介「どうすれば...いいんだよ!」
俺は電車を降りて、紬が轢かれる場所の下見をしてから練習場所に向かった。
ー7月3日午前9時、練習場所ー
俺は梨央がダンスレッスンで怒られ、智恵を説得し終える。
時刻は9時23分。同じように、梨央と美緒に連絡を入れる。
純介「走ったら駄目だ!タクシーを呼ぶ時間はない!なら!」
俺は練習場所に置いてあった自転車を一台盗む。ロックがかかっていない自転車を見つけるのに3分かかってしまった。
純介「急げ、急げ!急げ!急げ!」
時刻は9時33分。34分になると確実に殺されてしまう。俺はT字路に到着する。
反対側の歩道には智恵が確認できる。間に合ってくれ。
俺の隣を黒い車が通り過ぎる。紬は太った男によって車道に押し出され───
”ファーン”
***
グルグルグルグル。視界が回る。頭がキンキンと痛くなる。そして、少しの喪失感があり。
純介「自転車の選考を今度は短縮できる...それなら、間に合うか?」
ー7月3日午前9時、練習場所ー
俺は梨央がダンスレッスンで怒られ、智恵を説得し終える。
時刻は9時23分。同じように、梨央と美緒に連絡を入れる。
純介「えっと...これだ!」
俺は先程と同じ自転車をすぐに見つける。俺はそれを盗んで走り出す。
時刻は9時31分。俺はT字路に到着する。もちろん、紬がいる側の歩道だ。智恵が34分に歩いてくる側の歩道でも信号は青なので一時停止されないのだが、そちら側の歩道に行く横断歩道が赤になっているので結局は時間を食ってしまう。
純介「これでどうだ!」
紬はまだ押されていない。俺は自転車を乗り捨てて紬の手を掴もうとする。が───
紬「純介く───」
俺の隣を青い車が通り過ぎる。紬は太った男によって車道に押し出され───
”ファーン”
***
グルグルグルグル。視界が回る。頭がキンキンと痛くなる。そして、少しの喪失感があり。
純介「またしても...救えなかった!でも...」
もっと早く自転車を漕げば、車に間に合うのではないか。青い車より先に走っている車は視認できなかった。なら───
ー9時31分、T字路ー
俺は自転車の立ち漕ぎを駆使して急ぐ。俺はT字路に到着する。時刻は9時31分13秒。
純介「つぅぅぅぅむぅぅぅぅぎぃぃぃぃ!」
紬「純介くん?」




