漫才「デスゲーム」
配役・・・A=ツッコミ B=ボケ
2人「どーも」
A「××(Aの名前)です」
B「匿名希望の●●(Bの名前)です」
A「言っちゃったよ」
2人「よろしくお願いします」
B「ちょっとやりたい事があるんだけどさ、うまくできるか不安だから練習させてくれない?」
A「いいよ。何やりたいの?」
B「デスゲームの主催者」
A「何でそんなのやりたいの?」
B「謎めいててカッコいいじゃん。なんか憧れるんだよね」
A「社会人が言う事か、それ?」
B「いいからやろうぜ。俺がお前を攫って、ゲームに参加させるところからな」
A「損な役回りだな・・・(コントに入る)あ~仕事疲れた~」
B「ズキューン」
A「いきなり狙撃!?」
B「安心しろ、麻酔銃だ。アフリカ象も眠らせるほどのな」
A「やりす・・ぎ。ガクッ(眠る)」
B「4時間後」
A「(目を覚ます)うーん、ここどこだ?」
B「ザー、ザザー、ザーザー。お目覚めかな?」
A「砂嵐すごいな。モニターの古さ。それより誰だお前は?」
B「ふふふ・・・私の名はオジゾウ」
A「ご利益ありそう。ってかここどこだよ?」
B「それは言えないな。君にはゲームをしてもらう。生きて帰りたければゲームをクリアすることだな」
A「ふざけるな!」
B「おっと、むやみに立たない方がいいぞ」
A「何だと?もう何か仕掛けているのか?」
B「そうじゃない。カーブで転ぶと危ないからな」
A「カーブ?」
B「(音声案内の声)300m先カーブがあります(素に戻る)ほら、ナビもそう言ってる」
A「えっここ車内!?会場じゃないの?」
B「途中で渋滞に巻き込まれてな。着く前に麻酔が切れた」
A「何だそれ!?」
B「デスゲームにはアクシデントが付き物なのだよ」
A「それゲームが始まってからの話だろ。思ってたのと違うなぁ。立つなっつうからトラップでも仕掛けてんのかと」
B「そうだ。一つ忠告しておくが、体に付けたその装置は無理に外さないことだな」
A「何だと?やっぱり何か仕掛けてたのか。何だよこれ?」
B「それを外せば命の保証は無いぞ。急ブレーキをかけた時にな」
A「シートベルトかよ!爆発する首輪みたいに言うな。もう付き合ってらんねぇよ、ここから出せ!(叩く仕草)」
B「叩いても無駄だ。脱出は不可能だ」
A「くそっ運転席に移れないか?(叩く仕草)」
B「君がいる場所は完全に密閉され、うるさい!ガンガン叩くな、運転に集中できないだろ!」
A「え?この車、オジゾウが運転してるの?」
B「運転手雇う金がなかったんだ。アフリカ象も眠らせる麻酔銃で予算を使いすぎて」
A「この配分音痴!大丈夫かコイツ?」
B「不安そうだな」
A「ある意味な。そんなのでちゃんとできるのか?」
B「ならゲームをしよう」
A「こんなところで?」
B「ふふふ・・・何故ここにモニターを付けたと思う?ここでもゲームができるように細工したのさ。ピッ(ボタンを押す)プシューッ」
A「おい、何か出てきたぞ!?」
B「ボタンを押すと車内にガスが流れる。このままでは君は窒息でゲーム・オーバーだ」
A「何だって!?早く窓を、ダメだ開かない」
B「あがいても無駄、ゲホッ。ガスを止めるには問題を解くしか、ゲホッゲェホッ!ちょっゴメン、止めるわ。ピッ」
A「巻き添えくらってんじゃねぇよ!」
B「運転に夢中で思いっきり吸ってしまった。何しろ急カーブが48か所もあるから」
A「48?とにかくヤバいな、早くここから出ないと。(外に向かって)誰か助けてー!」
B「叫んでも無駄だ。外にはサルの大群しかいない」
A「ここ栃木の日光いろは坂だろ!」
B「なっ何故それを!?」
A「いい感じのヒント出しすぎなんだよ。段取りも悪いし、やるならしっかりやれよ」
B「文句ばっかり言うな!」
A「えっ逆ギレ?」
B「私は4時間ぶっ通しで運転してるんだぞ!君はいいよな、ずっと寝られて」
A「お前が眠らせたんだろ」
B「あー眠い!もっとガム買っときゃよかった!あー、もうっ!」
A「主催者が取り乱すなよ」
B「何やっても全然上手くいかない。劇場ではスベるし相方には怒られるし」
A「おい、芸人ってバレるぞ」
B「後輩にもバカにされた。“しっかりしてくださいよ、●●さん”って!」
A「本名言っちゃった!?」
B「くそっ!私の正体を知って、ただで済むと思うなよ!」
A「自分で言ったじゃん」
B「(音声案内の声)目的地周辺です。(素に戻る)あっ会場着いた」
A「どんなタイミングだよ!?」
B「ふふふ・・・パーティーの始まりだ!」
A「今さらカッコつけんな!もういいよ」
2人「どーも、ありがとうございました」