ちゃんと準備しましょう。無い時は我慢しましょう(その壱)
「やっちゃったね…」
「すいません…」
「いや、ダーリンが悪いわけじゃないし。まぁ不可抗力とでも…」
「本当にごめんなさい…」
「もしもの時は、責任取ってくれればいいわけだし」
「それはもちろん。命を懸けて頑張ります」
なんでか布団につっぷして謝り倒している勲。この流れだけで察せる人は察せるだろう。その晩とんでもないことをしでかしてしまった勲と真白。どちらが悪いわけでもない、不可抗力。それは真白も承知しているので怒るわけもない。ただ勲は申し訳なさでいっぱい。この件についてはいずれ話す日が来るであろう。
「結果はいずれわかる。今日のところは忘れよう。あははは」
「はい…」小さくなっている勲。高笑いする真白。そんな二人は同じ布団の中。
「うっ!」餌付く真白。
「えぇー! もう!?」
「なんちゃって」嘘に決まっている。
「やめてください、心臓に悪い…」
「んなわけないじゃん。さ、寝よう。遅くなっちゃった」
「そうですね、寝ましょうか。って、このままでいいんですか?」
「この方があったかいじゃん、私はこのままでいい」
「まぁいいか。じゃあ電気消しますね」起き上がってライトの紐の手を伸ばす勲。
「待った、やっぱシャワーは浴びる!」布団から飛び上がって風呂に向かう真白。
「ですよね、やっぱり」
結局二人シャワーを浴び、しっかり寝間着になってから寝ることになる。




