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聖杖物語黒の剣編エピソード5黒の剣  作者: さば・ノーブ
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聖杖物語(セインステッキ・ストーリーズ) 黒の剣編エピソード5黒の剣第4章決戦Part2

ジキムによって囚われとなった美琴を助けるために虎牙と、その仲間達が立ち上がった。

パクネはマコ、ヒナと共にジキムに立ち向かう。美琴を取り戻すために・・・

「!美琴ぉー。いやああぁっ!」マコが絶叫する。

「ミコッタンが!ミコッタンがぁっ!」ヒナはマコにしがみ付いて泣き出した。

「マコ!ヒナ!!お前達は美琴を信じて此処まで来たんだろう!私は諦めない、諦めるもんか!」パクネは、自分自身に言い聞かす様に叫ぶ。目の前では九つの首を振り回すドラゴンが上半身まで形成されて、

「あと少しだ、我が覚醒すれば闇の大王を召還し、この世全てを闇と化そうぞ。」九つの首を振る中の一本が喚く。

「くっ!させるか。貴様を倒し、美琴を取り戻す!」虎牙が、飛び掛り剣を振る。だが、

「ぐはははっ、無駄だ。獅騎導士!そなたの剣ごとき我には利かぬ。」九つの首が炎の玉を吹く。そのうちの一発が、虎牙を弾き飛ばした。

「ぐあっ。」もんどりうって叩きつけられる虎牙を見下し、

「邪魔だ、消え去れ。」九つの首を持つドラゴンと化したジキムは、次々と炎を吹き虎牙を攻める。

「くそっ、何か手は無いのか。奴と対等に戦う手は。」焦りの色を顔に浮べて虎牙は闘い続ける。ドラゴンの胸には美琴が体の半分を埋め込まれた状態になって、気を失っている。その姿にパクネは思う。

ー美琴、私は信じる。お前の力を、巫女の力を。さあ!これが私の、いやお前を信じる者の絆だ。受け取れ!-パクネはマコとヒナに振り向き、

「マコ、ヒナ。私に力を、いや美琴に力を与えてやってくれ!」

「先生!どうすればいいのです?」ヒナが訊く。

「なんでもやってやる!言ってくれっ早く!」マコも必死で訊く。その2人の真剣な瞳に、

「お前達の祈りをネックレスに託せ!そのネックレスを私が美琴に届ける。こいつでなっ!」パクネは右手を高々と掲げて、光の弓を出す。

「さあ!ネックレスに祈りを捧げろ。マコ!ヒナ!!」マコとヒナはネックレスを胸の前で握り締め、祈りを捧げる。2人の祈る姿にパクネは思った。

ーそのネックレスは取猫が渡したと言っていた。ならば、それは<獣皇の涙>と呼ばれる秘宝。思いを制御出来る、力を蓄える事の出来る魔法のネックレス。こいつらの力を美琴に渡せれば或いは・・-パクネの思惑は当たるのか、そんな事はお構いなしにマコもヒナも願いを込めて祈った。

ー美琴、今助けるから。あたし達の思いを受け取って!-

ーミコッタン、私の大切な友達。さあ!目を醒まして、お願い・・です。-二人の持つネックレスが光を放ち出す。その輝きは愛と絆の輝き、強力な力の輝き。パクネは驚く、

ーおいおい、嘘だろ。普通の人間が祈ったって、こんな輝きが出る筈無い。凄いな、こいつらの想いって。こいつらの絆って。-パクネは一瞬戸惑ったが、

「今だ!ネックレスを!!」パクネが2人のネックレスを受け取り、矢に付けて弓を引き絞る。

「美琴ーっ!受け取れーっ!!」パクネの全魔法力を使った一矢が放たれた。それは光の矢、それは光の絆。

「ぐごおおっ!」一本の首がその光に気付き、炎を吹き出す。

「があっはははっ、無駄だ、その様な矢ごとき・・」

<パキンッ>炎の中を貫いて、光の矢は美琴に命中した。

「ばっ馬鹿な!」ドラゴンが驚愕の声を挙げた。

「やったぞ。マコ、ヒナ。」そう言うと、パクネは精神力を使い果たした様に倒れてしまった。

「先生!」マコとヒナが駆け寄って抱き起こした。そして美琴に目を向けた時、

「あっ!ああっ!!」

ー光が、光が届いた。あたし達の願いが・・・-マコの目に涙が湧き上がる。

光の矢が命中した時、聖姫に送り出されジキムの呪縛から解き放たれる美琴。

さあ!今こそ真の力を、今こそ巫女への昇華を!

次回!Part3ジキム!あたしはなるっ、真の巫女にっ!!

次回も読んでくれなきゃ駄目よーん!

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