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聖女=魔物使い?

 レオナール様は、当然ながら、最初、私が起き上がった二匹に近づく事すら警戒して猛反対した。

 それを、『大丈夫です』と言葉を尽くして説得し、二匹に近づき、抱き上げると、レオナール様を振り返り、安全だという事をアピールした。

 レオナール様はギョッとしたように目を見開いたあと、ハラハラしたような表情でしばらく私を見ていたが、いつまで経っても大人しく腕の中にいる二匹を見て、漸く警戒を解いてくれた。

 そうして二匹を加え、旅は再開されたけれど、時間が経つにつれ、魔物との戦闘回数が増えていくにつれ、比例して旅のメンバーも増えていく。

 浄化の力を使った後、かなりの確率で魔物が起き上がり、『仲間になりたそうにこちらを見ている』のだ。

 たまに、一度力を使って、虹色の光に包まれそれが消えても起き上がらない事はある。

 そういう時はもう一度力を使うのだが、そうすると虹色の光が消えると同時にその魔物の体も消えてなくなってしまうのだ。

 あと、鎧や武器の姿をした魔物も、仲間にはならない。

 そういった、所謂"無機物"に属する魔物は、一度力を使うだけでも必ず光と共に消えてなくなる。

 ……正直、それに助かったと思う。

 だって…………旅の仲間、増えすぎだし…………。

 ジオナール殿下方と別れ、レオナール様と二人となった旅路は、今や、二人と十二匹という大人数……いや、大魔数? になっている。

 私とレオナール様の周りを、仲間にした魔物が一緒に歩いているのだ。

 あ、いや、一部は、私達の上空を飛んでいるけど……。

 とにかく、これ以上増えるとちょっと困る。

 餌代とか……何より、通りすがりの旅人や冒険者に、私達が魔物に囲まれどこかに連行されていると勘違いされて救助を試みようとされ、それは違うのだと事情をいちいち説明したりとかしなければならない事とか……もうめんどくさ……げふげふ、本当に困った。


「……レオナール様、どうしましょう? このまま増え続けると、旅に支障が出かねませんよね……?」

「ああ、大丈夫です、ナツメ様。既に対策は考え、手は打ってあります。兄上から了承の返事さえくれば、なんとかなります。この魔物達は安全であるとしっかり説明してありますから、兄上も俺の提案に反対はしないでしょうし」

「え、そうなんですか? ……けど、その対策……提案って、どういう?」

「ふ、大丈夫。とても良いものですよ」

「???」


 何やら自信満々に笑むレオナール様に小首を傾げながらも、どうやらこの懸念はなんとかなりそうだと、私はホッと小さな息を吐いたのだった。

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