月立淳水の小説歴・後編
さて、前回、真の処女作「エミリアシリーズ」の話を描きました。
で、このシリーズの世界のあまりの薄さに投げ出しちゃったことも。
そんなわけで、その次は、多少はまともなものを書こうと思って、世界観からちゃんと作ってみたものもありました。
まあこれも良くあるタイプ。
裏社会の主人公。ちょっとした銃の使い手。相棒もいれば負けなし。そんな主人公が請け負ったちょろい仕事、軽く片付けようと思っていたら、なんだかめちゃくちゃ強い用心棒がいてコテンパン。銃も使わず素手だけの相手にやられたのが気に食わず、じゃあこっちは剣術だ、みたいな感じでビームソード持って剣術の修行して。相手を見つけるためにスペースコロニーまで旅して、そこでは一応引き分けて。その間に相棒をさらわれて。実は、主人公の属しているアウトロー組織が、なんだかだで邪魔になった主人公を消そうとしてるんですって(何そのご都合展開)。で、組織に戻って対戦。でも、最新の防備システムにあっさり阻まれて、主人公の剣術奥義も効かない、困った。ってところでライバルが現れて絶対破れないはずのシールドを素手でぶち破って、最後は主人公が組織のトップを倒してめでたしめでたし。
これまた赤面モノですなあ。
ただ、このとき違ったのは、この出来にそれなりに満足した私は、まだラノベなんて言葉も無かった当時ラノベ的な小説を出していた某レーベルの某新人賞に応募しちゃったんです。私が始めて自分の書いた小説を世に送り出した瞬間です。
一応、二次選考まではいったんです。
でもこれを掘り起こすつもりはありませんよ?
どうしてもって言うリクエストがあったらプロットから起こしなおしてみますけど。そこまでしないと読めたもんじゃない。
ね、いりませんよね。
その後、宇宙移民モノとか、超能力モノとか、現代ファンタジーモノとか、いくつか書きましたが、割愛。手ごたえ感じて応募したものもあるけど全部一次か二次落ち。
この辺で大学に進学して、あまり時間がなくなっちゃったので執筆活動は途切れます。バリバリの理系(工学)研究室に編入で入ったものだから、実験だデータ整理だ、で家に帰る暇もないくらいでした。
本格的にSFにはまったのも実はこの頃から。だから、これ以前の作風はSF好きの今の私の作風とは全く別物です。そういう意味で掘り起こしたくない黒歴史なんです。
ってことで、研究だの就職だのでこれから数年のブランクを経て。
結婚した、子供生まれた、さて、育児休暇に入って。やることやっちゃうと昼間は本当に暇で。
久々に書いてみるか、ってことで、いきなり公募作を書いてかすりもせず腹いせにWEB小説に走り、今に至ります。
世間知らずは多少は直ってると思うんですけど、文章は特に進歩なし、です。パソコンだのWEBだのが発達して文章の上手い人がたくさん世に出てくるようになったので、相対的な順位はだいぶ下がってるんだろうなあ、と思う次第(苦笑)。
別のところで技術系ブログをやってて、そこでは「文章上手いですね」みたいなコメントもらうこともあるんですけど、どうだろうなあ、仕事が技術系だから技術系語彙が豊富なだけで、一般小説となるとぜんぜんなんですよね。
めげずにこれからもぼちぼち書きますのでよろしく。
つづく?