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終わりの決め方

 物語の終わらせ方には、いくつかの種類がありますよね。


 シンプルには、ハッピーエンドかバッドエンドか。


 どんな終わらせ方であっても、何らかの形でキリをつけないと物語は終われません。


 最初に物語の構想を考えるときには、終わらせ方から考え始める、と言っても過言ではありません。


 終わらせ方次第で、物語のテーマさえも変わる、あるいは、テーマにあった終わらせ方をまず決めておく。


 そんな風にして構想を組んでいくという小説書きの人は多いと思います。


 なので、終わらせ方が決まらないとプロットさえ書き始められない。


 前にプロットの話でも書きましたが、私のプロットのスタート地点は、二行。始まりと、終わり。


 なので、終わりが決まらないと始まらないんです。



 さてでは、どんな終わらせ方を選ぶか? ということに、方法論はあるでしょうか。


 何を伝えてどんな読後感を期待するのか、というのは、重要なポイントですね。


 私自身、ハッピーエンドな話が好きです。


 それに加えて、謎を残さない話が好きです。


 時々、作者も答えを考えてないような荒唐無稽な現象に向き合って、なんとか生き延びてその後幸せになりました、だけどあれは一体なんだったんだろう(読者の想像にお任せします)、こういうのありますが。


 いくらハッピーエンドでも、答えが用意されていないものは苦手です。


 逆に、主人公はすべてに失敗して空しく去った、みたいなバッドエンドだとしても、それが、謎がすべて解けた結果としてそうなった、と言うのなら、割と私も納得できます。


 私の好みの話ではありますが、謎は残さないのがいいですよね。



 さて。


 基本的にハッピーエンドが好きな私ですが、最近書いた五本のプロットのうち、二本がバッドエンドです。


 ハッピーエンドの三本はきっちり書き終えました。


 でもバッドエンドの二本、筆が進まずどちらもまだ執筆完了していません。


 一本は最初の一文字目さえ書いていません。


 最後があんな終わり方だと、どうもそこに向かうモチベーションが湧かないなあ、というのが、進まない理由のように思えます。


 やっぱり、書くという立場から考えても、自分の好みの終わらせ方を選ぶべき、ということになりそうです。



 ※じゃあ二本のバッドエンドプロットをハッピーエンドに変えればいい、ってなるんですが、私の物語の作り方は「始め」と「終わり」がスタート地点。「終わり」を変えるってことはプロット全廃棄を意味するのです。物語をバッドエンドに追い込むためのたくさんの仕掛けがプロット中に散っているのでいまさら再構築とか無理。



 要するに、終わらせ方の方法論としては、まずは「自分の好きな終わり方」。


 自分の好きな終わり方は、自分の読書歴を棚卸しして調べてみるのが良さそうです。


 暗く閉塞的なエンディングが好み、とか思っていても、過去の気に入った作品を並べてみると実は真逆の好みを持っていた、なんてこともあるかもしれません。


 まずは自分の好みを暴く。


 それから、それに合わせた終わらせ方を選ぶことで、筆がよく進む気がします。



 もちろん、プロの物書きになるならこんなことしてちゃダメだと思います。


 自分の嗜好の範疇外のテーマや結末であっても、淡々と生産する強い精神力が必要。


 健康のために嫌いな野菜を食べるような。


 自身の読者としての好みと作者としての技能が同じとは限らないし、乖離していることのほうが多いと思うので、好みじゃないテーマや結末を書くことは、物書きとしての力量を養うことにも大きなプラスになると思います。



 あ、私はアマチュアなのでそんなことしません(笑)。


 ずっと、ピーマンを食べたくない屁理屈をこね続ける子供のままでいますので。


つづく?


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