専業作家になる?
物書きに限った話じゃないんですが。
趣味、好きなことを仕事にしないほうがいいよ、というお話。
私の場合、基本的に技術屋さんなんですが、大学の専攻とはまるで無関係の仕事を今しています。
大学のときにちょっとはまったある分野、いわゆるマニア的な興味を注ぎ込んだある分野の仕事です。
学生のとき、直接この分野への就職を考えたんですが、あまりに技術分野がかけ離れていてどの会社も門前払いでした。
そんなわけで、まずは大学の専攻から入れそうな会社に入って、そこからじわじわと方向を定めて転職を繰り返して、今の分野に無事にたどり着いたんです。
その間ももちろんマニア的興味は維持していて、むしろある種の収集癖は悪化していたんですが。
いざこの業界に入ってみると。
あっという間に飽きました。
好きなことを仕事にすると好きじゃなくなるんですよね。
そんな話はいくらでも聞きますけど。
もちろん、物書きにあこがれるところもありますが。
たぶん、無理だろうなあ、と。
一度だけ、原稿料二万という契約書付きのちょっとした仕事をもらったことがあるんですが。
これだけいろいろやって二万、税金や保険も払って一ヶ月まともに暮らしていこうと思ったらこれの十倍以上を一月にやらなきゃならないのかあ、とか。
もちろん、単なる作業でそれをやり続けるなら楽なんですが、こんな物を書くので載せてくれませんか、とか交渉したり、もちろん、その書くネタを考え出したり、ってことを定常的にやっていけるだろうか、と考えたら、とてもじゃないけど無理、と思いました。
ってことで今はあくまで趣味としてブログに記事書いて広告からお小遣いもらってる程度です。
会社で働いてるとその点楽なんですよね。仕事は営業がとってきてくれるし、仕事のネタ=顧客の要望は尽きることなく沸いてくるし。
税金の処理とか社会保険とかオフィスとか用品とか資産管理とか、全部誰かがやってくれる。
物書きって、そういう会社組織総出でやってる作業を一人でやることなんですよね。
そう考えると、専業の物書きは、超大変ですよ。
物書きは趣味にとどめておくのが無難です。
というスタンスで私は物を書いています。
一日に三十分から一時間。多くて二時間。
楽しんでやれるのはこの範囲ですね。
ちょっと前に久々に応募してみようと思ったときは、ちょっと集中しましたが。
家を出て喫茶店でノートPCにかじりついて、六時間とか。
勢いがあれば平気ですが、あの生産性を常時維持するのは無理です。
本業となればそれ以外の「つまんない」処理もしなくちゃならなくなるし。
ってことで、これからもちびちびと趣味の範囲で書いていきます。
ネタのたくわえが尽きたら公開ペース低下するかも。
つづく?