某Oリーダーの話
今日の記者会見を見て頭に血が上ってつい。
小説とは直接かかわりないんですが。
一人の科学者としてどうしても言っておきたい。
彼女のやったことは科学への侮辱にほかなりません。
科学の可能性と知恵に対する希望を糧に生きている私にとっては許しがたいことです。
別に、STAP細胞があった無かったなんてどうでもいいんです。
ただ、科学的な手続きに対する冒涜を繰り返す彼女の姿勢が許せないのです。
科学とは、反証可能性を持つ仮説の積み上げです。
反証可能な仮説を立てる。
その仮説に対するありとあらゆる反証を想定する。
そのすべての反証に対して丁寧に反証可能性をつぶしていく。
その時点で考えうるすべての反証可能性をつぶしたとき、その仮説は正しく証明された科学となるんです。
あの女がやったこと。
データの写し間違いとか写真の貼り間違いとか言っていますが。
あるデータに基づく仮説が唱えられたとき、真っ先に思い付く反証が、「そのデータは誤っていないか?」「写真の取り違えは無いか?」「計算違いはないか?」というものです。
あくまで「悪意のない誤謬」と言い張る彼女。
しかし、それは真っ先に消さなければならない反証可能性なのです。
誰もが一番最初に思いつき、それが無いことを証明しなければならないものなのです。
つまり、もっともあってはならないはずの反証可能性を、検証もせずにそのままにして見過ごし、投稿してしまった。
まさに科学に対する冒涜です。
人類の知恵に対する背信です。
R研の組織がらみの陰謀を疑う声もあります。
であれば、彼女自身が科学の砦として戦わねばならなかった。
その意味で、組織的陰謀だったとしても彼女の罪は、やはりもっとも重い。
記者会見での彼女の言葉には、反証可能性がまったくありません。
反証不可能。
「データはありませんが200回再現したのを私は見ました」
「名前は明かせませんが私以外の人が成功したと私は知っています」
「STAP細胞があることは真実です」
すべて、反証が不可能です。
すなわち、科学的な仮説でさえなく、科学的に検証不可能。
無意味な言葉の羅列に過ぎません。
ある意味で、フィクション小説と同じようなもの。
彼女の言葉は幻想そのものです。
あれは科学ではなく、彼女は科学者ではありません。
科学に対する信頼と信用を失墜させた彼女を私は許しません。
絶対に。
つづく?
※Oリーダーの海外大経由の不可思議なR研入りからボツ論文の不死鳥のような復活劇から、なにからなにまでをプロデュースされた本件黒幕と思しきS氏の訃報に触れ心よりご冥福をお祈りいたします。
そのうち消すかも。