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戦争を起こそう

 A国とB国が戦争をしています。


 単なる舞台背景の設定だけならこれでいいんですが、なぜ戦争をしているのか?なんて理由付けが必要になったとき。


 A国は悪い侵略国家で、B国の領土を欲しがって攻め込みました。


 これは無いですね、さすがに。


 まず、領土が欲しいから攻め込むっていう発想が無い。


 実際の国家運営は領土面積のスコア争いじゃないですからね。


 国家って何のためにあるんだろう?


 そのくらいまでさかのぼって考えることが必要です。


 みんなで団結して外敵から家や家族を守ろう。


 「みんな」ってなんだ?


 たとえば同じ民族だったり。


 同じ神様を信じる人たちだったり。


 何らかの形で、何らかの「権利」を共有する集団、それが「国家」を作る「みんな」ですよね。


 ってことは、その国の「みんな」がどんな権利を共有しているのか、ってことを考えればいいんです。


 たとえば、SFとかでよく出てくるのが、商社国家。


 ある巨大な商社が資本主義的に存続するという権利を守るための国家。


 資本主義的に存続する、と言うのは、去年より今年、今年より来年の方が多くの利益を出す、ということです。


 利益が減り始めたら資本主義的には存続不可能なんですね。


 たとえば、A国はそんな商社国家だったとしましょう。


 扱う商品をどんどん増やしてどんどん利益を上げて。


 ところが、ある日、もう新たに売る相手がいなくなってしまいました。


 手元には、たくさんの木材やコンクリートがあるのに。


 どうしよう。


 そうだ、隣の星のB国に戦争を仕掛けて建物をいっぱい壊しちゃえ。


 そしたら、新しく資材を買ってくれるかも!


 っていうかついでに滅ぼしてA国民を入植させてたくさん開発させちゃえ。


 うひょー、そしたらいくらでも商品が売れちゃうぜ。


 ひどいですね。


 悪の侵略国家です。


 こういう、現実的な悪の侵略国家を考えたいですね。


 歴史上の領土を広げるための戦争にしても、たとえば、そうしないと農地が足りなくて国民が飢えてしまう、そんな理由があったはずです。


 どんな形でも、国を形作る人たちの共通の権利をお互いに守ろうとするのが基本。


 二つの国の間でそれが両立する方法が一つでもあるなら戦争は起こりません。


 どちらかが権利を守れるともう一方の権利が失われる。


 そんな時だけです、戦争が起こるのは。


 「この戦争は百年も続きもはや何のために戦争をしているのか誰も知らなかった」


 なんて書き出しはありえないんです。


つづく?

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