9話 アル、ステータスがバレる
元の世界に戻ったけど・・・
目の前に巨大な狼が立っていた。俺の横にいる狼と同じ真っ白な毛だ。
【人間よ礼を言う。我の子供を助けてくれてありがとう。それにしても、ニアーナ様の加護を受けた人間が2人もいるとは酔狂な事をする。我が主とはいえニアーナ様も何を考えているのやら・・・】
(しゃ、喋った!しかも念話で!)
【どうした?そんなに不思議か?我は神獣フェンリルだぞ。それくらいの事は出来るぞ。単なる獣と一緒にしないでくれ。】
【は、はぁ・・・】
横にいる母さんも完全に腰が抜けてへたり込んでいるし・・・
「まさか、この神獣の森の主が現われるなんて・・・」
【あんな魔族ごときは我の敵ではないのだが、この森は広大過ぎてな、我が助けに行くには間に合わなかった。それをお前が助けてくれたのだよ。感謝する。】
【さて、我もここにずっといてはマズイから奥に戻るとする。お前はどうする?】
俺の隣にいる狼に目を向けた。
「ワオ~ォォォン!」
【そうか、お前はその者と一緒に行くか。珍しいな、そんなにその人間が気に入ったか。フェンリルとしては考えられい感情だがな、でも、普段はその姿ではマズイだろう。だから・・・】
子供の狼が白く輝くとみるみる小さくなった。中型犬と小型犬の中間くらいの大きさだ。小さいシベリアンハスキーみたいだよ。つぶらな瞳で俺を見ている。
(う~ん、可愛いな。)
「何て可愛いの!フェンリルを抱ける日が来るなんて思わなかったわ!でも、この子って名前はあるのかな?」
母さんも感激して思いっきり抱きしめているし・・・、最初のビビりは何処にいったのだ?
【我々には名前は無い。ニアーナ様より授かったのは眷属としてのフェンリルとの種族名しかないな。別に名前が無くても困らないのもあるからな。】
「そうか・・・、なら、お前は『シロ』!どうかな?真っ白いから連想したけど、ちょっと安直だったかもしれない・・・」
「ワン!」
嬉しそうに尻尾を振りながら俺に吠えた。こうやって見ると普通の白い犬にしか見えない。
(どうやら気に入ったみたいだ、良かった。)
【良い名前だな。我も気に入ったぞ。では人間、お前の名は?】
【僕はアルバート、みんなからはアルと呼ばれている。そして、隣にいるのが僕の母さんでマリアンヌって言うんだ。】
【そうか、ではアル、我が娘を頼んだぞ。普段はこのような姿だが、本人の意思で元の姿に戻れる。今回は魔族に遅れを取ってしまったが役に立つぞ。】
(えっ!女の子!シロって名前にしたけど雌でも大丈夫なのか?まぁ、本人が気に入っているみたいだから気にしないでおこう・・・)
【では、さらばだ。娘を頼んだぞ。】
フェンリルが大きくジャンプをして森の奥に消えていった。
「はぁぁぁぁぁぁ~」
母さんがいきなりへたり込んでしまった。細かくガタガタ震えていた。
「母さん、大丈夫!」
「えぇ、大丈夫よ。色々あり過ぎたから、今になって怖くなっちゃったの・・・、まるで夢を見ているようだわ・・・」
「・・・」
「でも夢じゃないのね・・・」
母さんの目の前にステータスのウインドが開いた。どうやら自分のステータスを確認しているみたいだ。
「こ、こんな事って・・・」
ステータスを見ながら青ざめている。
「母さん、どうしたの?」
「本当はステータスは人に見せるものではないけど、アルなら見ても良いわ。」
母さんのステータスを見てみた。
名前 : マリアンヌ(女) 人間 23歳
職業 : 聖女
レベル : 1
体力 : 221/221
魔力 : 2035/2035
STR(力) : 11
INT(知力) : 562
AGI(素早さ): 33
DEX(器用さ): 68
魔法 : 光100、火30
スキル : 魔力回復(大)、無詠唱、多重起動
加護 : 光と闇の女神ニアーナの加護
(うわぁ~、魔法特化だけど英雄クラスの能力だよ。ニアーナ母さんの加護もちゃんと付いている。それにしても、母さんって23歳なんだ。若いなぁ・・・)
「ははは・・・、伝説に出てくる聖女になってしまったわ。職業も『聖女』になってしまっているし・・・、こんなのがバレてしまうと大変な事になってしまうわ。」
母さんがジッと俺を見つめている。
「アル、そう言えば私のステータスを普通に見ているわね。ステータスは6歳になってスキルや魔法の加護をもらわないと見れない筈よ。何で知っているような素振りなのかしら?」
(マズイ!うっかりしていた!)
「まぁ、アルは内緒だけど勇者なんだよね。それにニアーナ様も面識が・・・」
【ニアーナですよ、様付けはいりませんからね、マリアンヌさん・・・】
母さんが慌てている、俺だけでなく母さんにも聞こえているんだ。
「は、はい!ニアーナさんをお母さんと呼ぶくらいだから、ステータスの事はもう知っているみたいね。だからお願い、ちょっとでもいいからお母さんに見せて欲しいな。やっぱり気になるしね。」
「で、でも・・・」
「お願い、アル・・・」
母さんがギュッと俺の手を握ってキラキラした目で見てくるし・・・
(はぁ~、取り敢えず偽装したステータスを見せれば問題ないだろう。)
名前 : アルバート(男) 人間 5歳
職業 : 無職
レベル : 1
体力 : 8/8
魔力 : 0/0
STR(力) : 5
INT(知力) : 4
AGI(素早さ): 8
DEX(器用さ): 5
魔法 : 無し
スキル : 無し
加護 : 無し
「アル・・・」
(うっ!母さんの視線が怖い。)
「さっきは魔法を使ったし、魔族をも倒しているあなたがそんな訳ないでしょう?お母さんには隠し事をしないで欲しいの、お願い。」
「分かったよ。」
名前 : アルバート(男) 人間 5歳
職業 : 勇者(女神の使徒)
レベル : 2
体力 : 120,3288/120,328
魔力 : 7,026,657/7,026,657
STR(力) : 10,032
INT(知力) : 15,067
AGI(素早さ): 10,009
DEX(器用さ): 10,068
魔法 : 光150、闇150、水100、風100、土100、収納魔法、特殊魔法
スキル : サーチ、手加減、鑑定、威圧、自動防御、自動反撃、剣聖、拳聖、大賢者、無詠唱、多重起動、並列思考、体力回復(大)、魔力回復(特大)、ステータス異常完全耐性、限界突破、etc
加護 : 最高神オリジンの加護
光と闇の女神ニアーナの愛情
戦神トールの加護
大地の女神ライアの加護
水の女神レアーニの加護
風の女神カリスの加護
(あれ?レベルが上がっている。そうか・・・、さっき魔族を倒したからかな?後でニアーナ母さんに聞いてみよう。)
母さんを見てみると・・・
マズイ!魂が抜けかかっている!
「か、母さん!しっかりして!」
「はっ!私はどうしたの?」
(良かった・・・、どうやら元に戻ったみたいだ。でも・・・)
「母さんも衝撃的だよね。僕が化け物みたいな・・・」
「アル!」
母さんが急に怒鳴った。そしてギュッと抱きしめてくれた。
「アル、そんな悲しい事は言わないの。確かにちょっとビックリしたけど、アルは私の可愛い子には変わりないんだから・・・」
「か、母さん・・・」
何でだろう、自然に涙が出てくる。
「だから、もう2度と化け物なんて言わないで。アルはアルなんだからね。これだけの神様と女神様に愛されている私の自慢の子供なんだから、泣かないで胸を張りなさい。」
そしてジッと俺の顔を見ている。
「うん・・・」
「でもねぇ~、さすがにこんなのはバレたら大騒ぎどころではなくなるわね。この国で勇者が生まれたのは初めてだけど、過去の勇者は国が後ろ盾になって、その国が勇者の威光をかさにして好き放題していたと伝えられているわ。それだけ勇者の存在は凄いのよね~、だけど、アルには国の権力争いに巻き込ませたくないわ。そういえば、教会は世界中にあるけど、どこの国にも属していなくて中立だし、何しろニアーナさんがいるからね。最悪の場合は教会に保護してらう方法も考えないとね。どの国も教会にはそう簡単に手を出せないからね。」
(母さん、普通の農民なんでしょう?何でこんなに詳しいのかな?母さんにも何か俺に言えない事があるかもしれない。)
「アル、今は私とだけの秘密よ、お父さんにも内緒ね。いつかは勇者として名乗らないといけないと思うけど、絶対に権力に溺れないで欲しいの。過去の勇者のようになって欲しくない。魔王を倒し平和な世界にする、それが私達人間の悲願だから・・・」
「うん、分かった。」
母さんが立ちあがった。
「さぁ、帰りましょう。こんな事があったから薬草採りどころじゃなくなったからね。シロも一緒に行きましょう。あなたも新しい家族だしね。」
「ワン!」
(本当に普通の犬にしか見えないや。ははは・・・)
「それとね、私の能力の事だけはお父さんに教えるわね。光魔法は回復や治療魔法も多いし、そんな魔法は使える人ってとても少ないから、村の人達に恩返しをしたいのよ。見ず知らずの私達を快く受け入れてくれたから・・・」
「みんなに優しいって、母さんらしいね。そんな母さんだから聖女になったのかもしれないね。」
「ふふふ、ありがとう。」
母さんと手を繋いで家路についた。
(母さん、ありがとう。前世では親に見捨てられた俺だけど、今はこんなに素晴しい母親がいる。絶対に母さんを悲しませる事はさせたくない。)
「ガンツ様!」
「どうした?」
身長は3mはありそうな筋肉質の男が立派な椅子に座っている。身長が身長なので椅子もとてつもなく大きい。こんな大きな人間はいないし、肌の色も薄い紫色だ。この男も魔族であった。
しかし、とても不機嫌そうな表情になっている。
「偵察に行ったザーコの消息が途絶えました。神獣の森の偵察の途中でしたがいかがしますか?」
「ふん!そんな雑魚と一緒な名前のヤツなんか知らん。大方、神獣の森にいると言われているフェンリルに滅ぼされたのだろう。さすが、我が女神に対抗している女神ニアーナの眷属だ。一筋縄ではいかんな。」
「当面は神獣の森には近づくな。フェンリルや竜王に悟られるとマズイ。あいつら相手では俺でも勝てないからな。」
「では、当面はウィンディア王国の情報収集に徹します。しかし、こんな辺境の国に一体何があるのですかね?」
「まぁ、俺達みたいな中級には魔王様や四天王のお考えは分からんよ。俺が言われているのは、この国を乗っ取って魔王軍の直轄地にしろと言われているだけだ。しかも、人間はなるべく殺さず奴隷にしろとな・・・」
「まぁ、こんな辺境の国だ。まずは手ごろな弱い国から手を付けるのだろうな。一気に攻め落とすのではなく、ジワジワと人間に恐怖を与える。自分達を守ってくれる王が実は魔族の手先だった。その時の人間の絶望が見たいのだろう。これも魔王様の娯楽の1つかもしれん?俺としては一気に王都を滅ぼしてしまうのが好みなんだが、それは厳重に止められているからな。まどろっこしくて嫌になるよ。」
「人間なんぞいくら殺しても次から次と湧いてくる害虫みたいなものなのになぁ・・・」
「俺は四天王シヴァ様の直轄の部下だし、命令には逆らえん。なるべく殺すなと言われているけど、なるべく・・・、分かっているな?」
「ふふふ、勿論です。手違いや思わずって事がありますからね。我々魔族もたまには息抜きをしないといけませんからね。」
ガンツの前に膝を付いている魔族がニヤッと笑うと。ガンツも釣られてニヤニヤ笑っていた。
「ほほぉ~、よく分かっているな。たまには人間狩りをしないとストレスで一気に国を滅ぼしてしまうからな。シヴァ様から言われている方法では、この国を隷属化するにはあと数年はかかる。その間は我々も少しは楽しみがないと面白くない。」
「仰る通りです。」
「ふふふ・・・」
「あはははぁあああああ!」
2人の笑い声が部屋に響いていた。
村に戻ってから母さんが父さんに聖女になってしまった事を伝えていた。
父さんがガタガタ震えながら母さんを見ていた。
「マ、マリー・・・、それは本当か・・・」
母さんがゆっくり頷いた。
「えぇ・・・、突然だけど力に目覚めたの。まさか私が聖女に選ばれるなんてね。ギルと一緒に逃げ出した私が・・・、聖女なんかになる資格なんて無いのに・・・」
父さんが母さんをギュッと抱き締めた。
「マリー、そんな事を言うな・・・、お前の優しさは俺が誰よりも知っている。あの権力欲にまみれた場所ではお前はいずれ望まぬ不幸な生き方をしなければならなかっただろう。あの頃の俺は上から言われた事を忠実に遂行する事が正しいと思っていた。だけどな、俺はお前に会ってから変われたんだ。あの世界は間違っていたってな。」
「ギ、ギル・・・」
「お前はやりたい事をすれば良い。俺はそんなお前と一緒にいたいし必ず守るからな。それに、ここは超ド田舎だしな。近くの町まで行くにも馬車でも1週間はかかるし、村の人に言わないでおくように頼めば、お前が聖女になった話は伝わらない筈だよ。もし伝わっても当分先になるだろう。騒ぎになれば、その時は教会にでも逃げ込めば大丈夫だよ。聖女なら教会も本気で保護してくれると思うぞ。教会は国と違ってまともな組織だし、国も教会と戦争をするほどバカではないからな。」
「ありがとう、ギル・・・」
2人が抱き合ってジッと見つめ合っている。見ているこっちが恥ずかしいくらいだよ。
シロは・・・
お前も恥ずかしいか。目を塞いで寝そべっているし・・・
それから1ヵ月ほど経った。
母さんは俺の事は内緒にしてくれているし、聖女として村の人達の世話をしている。村人の怪我や病気の治療を魔法で行っているけど、医者がいないこの村だから、母さんは村の人からとても感謝されている。
本当に俺の自慢の母さんだ。
ある日、森で魔法の練習が終わって家の近くまで戻って来ると、家の周りに人だかりが出来ていた。
(何があった?まさか!母さんの事が国にバレてしまったのか?村の人は母さんがいないと困るから、村以外の人には絶対に母さんの事を教えるはずはないのに・・・)
家に近づくと玄関の前に近所のおじさんがいた。
「ゴンさん、どうしたの?」
「おぉ!アルか!どうしたのじゃないぞ!おや?お前、何も知らないのか?」
ゴンさんが不思議そうな顔で俺を見ている。
「本当に何にも知らないよ。どうしたの?まさか、母さん達に何かあったの?」
「本当に知らないんだな。ギルも罪作りな事をするよ。アル、ちょっと中は大人の事情みたいだから、しばらく俺の家にいろよ。落ち着いたら返してあげるからな。」
(本当に何が起きている?ゴンさんが俺を家に入れないって事は余程の事なのか?)
周りの人を押し退けて慌てて入口のドアを開けた。
「えっ!」
家の中には3人の人がいた。2人は父さんと母さんだ。並んで椅子に座っていて、テーブルを挟んで1人の女性が座っていた。
「ア、アル!すぐに扉を閉めてくれ!」
父さんが慌てている。急いで入口の扉を閉めた。
(これは、もしかして修羅場というものか?ゴンさんが罪作りと言っていたし・・・、前世の昼ドラではよくある話だが、まさかこの世界にもあるのか?現実に見るのも初めてだし・・・)
父さんがこんなにだらしない男とは思わなかった。
いや!この女性は俺も知っている!母さん並の美人はそんなに知らない!
「ま、ま、ま、まさか・・・」
思わず声が出てしまったが、女性はニッコリと俺に微笑んでくれた。
【アル、落ち着いてね。】
【やっぱり!ニアーナ母さん!どしてここに?人間界には干渉出来ないんじゃないの?】
【それも含めて後で説明するから、今は知らないフリをしていてね。】
【は、はぁ・・・】
本当に何が起きているのだ?
ニアーナ母さんが真剣な表情で話し始めた。
「マリアンヌさんは聖女に目覚めました。。将来はいずれ生まれてくるだろう勇者のバックアップとして教会のトップになるでしょう。ですが、今はまだ不安定な力しか出せません。マリアンヌさんには師匠が必要です。それで、私が直接参った訳です。」
「いきなりマリアンヌさんに指導する訳にもいきませからね。それに、私がこの様に人間界に顕現出来るのは、今、目の前にいます私のこの義体が必要ですし、ずっと一緒にいる事も出来ません。定期的ですが、私の指導を受ける許可を貰いに旦那様であるギルガメッシュ様にも許可を頂きに参りました。」
(そういう事ね。修羅場と思っていたからホッとしたよ・・・)
父さんが冷や汗ダラダラで座っている。
「妻からは女神様から力をいただいたと聞いていましたが、まさか、女神様本人がこうしていらっしゃるとは思いもしませんでしたので・・・」
母さんも冷や汗ダラダラだよ。
「あら、そんなに緊張しなくても良いですよ。何なら、私も人間である間はギルガメッシュさんの妻にしても構いませんからね。この世界は複数の妻を娶れますからね。ふふふ・・・」
ニアーナ母さんが意地悪そうに微笑んでいる。
「い、いや!それは勘弁して下さい!私はマリー一筋ですから!」
マリアンヌ母さんがポッと顔を赤くしている。
「ギル・・・、女神様より私を選んでくれるなんて・・・」
「ふふふ、可愛いですね。それでは時々お邪魔させてもらいますね。」
「「は、はい!」」
【母さん、えらく強引な方法を取ったね。】
【ふふふ、これで堂々とこの世界でもアルに会う事が出来るようになったわね。マリアンヌさんには悪いけど、これで誰もアルには目を向ける事は無くなったわ。マリアンヌさんが聖女になったのは私も予想外だったけどね。スキルの付与はランダム性が強いから私にも分からないのよ。】
【でもさぁ、父さんが受け入れたら母さんは父さんのお嫁さんになったの?】
【さぁ、どうでしょうね?でも、彼なら私も妻になっても良かったと思うわ。彼はそれだけすばらしい人間よ。私も好きになれるわ。って!アル!何て事を言わせるの!そもそも、私が人を好きになる感情に芽生えたのはアル!あなたのせいなんだからね!あなたが大人になったら責任を取って、私をお嫁さんにしなさい!分かった!】
【い、いや!勘弁してよ!確かに母さんは好きだけど、母さんとお嫁さんは別だよ。】
【そう・・・、フラれちゃったみたいね。ふふふ、冗談よ。アルにはもっと相応しい人がいるみたいだからね。アルのお嫁さんはその人に譲るわ。】
【えっ!誰?】
【それは内緒よ。出会うのを楽しみにしていてね。】
【う~ん、気になる・・・】
こうしてニアーナ母さんはちょくちょくと我が家に遊びに来る事になった。
周りの人達には母さんの古い友人という事で納得してもらったようだ。
そして月日が経ち、俺は6歳になった。
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