八月六日……その五……
夏休み……八月六日……。
「あーはははははははは! ほらほら、どうした! どうした! 俺の攻撃を一度でもくらえば、あの世行きだぞ? ほらほら、ちゃんと躱せよ! それとももう疲れちまったのか? だったら、さっさとくたばっちまいな! タイムトラベラー!!」
オールブレイカーこと『不死鳥 壊人』は(デストロイモード)『タイムトラベラー』に対してそんなことを言いながら、戦っていた。
それにしても、敵とはいえ、罵声を浴びせながら戦うというのは、どうだろうか?
「くっ……! これがオールブレイカーの奥の手か……!」
「いーや、奥の手……その一だよ!!」
「くっ……!」
「おー、今のを躱せるとはな。敵ながら惚れ惚れするぜ!」
「な、なんだ……。この破壊のエネルギーしか感じられない戦い方は……! 今のやつには、人の心など存在しないというのか?」
「さあてね、それは俺にも分からねえよ。けど、これだけは言えるぜ。今の俺は、お前を破壊したって、なんとも思わないぜ!! あーはははははははは! あーはははははははははははははははは!!」
「ば、化け物め! それでも、人間か!」
「人間? おいおい、お前みたいに別世界の時代を歪めようとしているやつが吐いていいセリフなのか? お前と俺、どっちがより化け物なのか、ここで証明してくれよ。タイムトラベラーさんよ!」
「そうだな……。たしかに、あなたのような者も私のような者も世間では化け物と呼ばれている存在です。しかし、今のあなたは完全に世界の敵です。私という害虫を駆除するためとはいえ、自らの肉体を破壊エネルギーにするなど、人の域を超えています! 今すぐやめてください!」
「それではい、分かりました。なーんて言うと思ったのか? お前は何にも分かっちゃいねえよ。一つの世界を守るために、その身を犠牲にするっていうことは、人すらも捨て去れる覚悟を持ってるやつのことを言うんだよ。そんなものを持ち合わせていないようなやつが歴史を変えるなんてことを軽々しく言うんじゃねえよ!」
「それでも……それでも私はやらなければならないのです! この世界を犠牲にしてでも守らなければならない世界が私にはあるのです! だから……こんなところで死ぬわけにはいきません! さぁ、私と戦いなさい! オールブレイカー!! お互いの世界を賭けて!」
「ああ、そうだな。そうこなくっちゃ面白くねえよな!」
二人の戦いは、いよいよ決着する……。
勝つのは、オールブレイカーか……それともタイムトラベラーか……。




