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急展開

 夏休み……海……。


「……動くな。さもなくば、お前の隣で横になっている女を殺す」


「……悪いが、今それどころじゃ……」


「黙れ。お前に発言権はない」


「……そうか」


 オールブレイカーこと『不死鳥ふしどり 壊人かいと』は自分たちで持ってきた白いパラソルの下に座っていた。

 そして、彼は先ほど彼の隣で横になっている赤髪ポニーテールと赤い瞳と小柄な体型が特徴的な女子『田中たなか いずみ』にチークキスをされたのだが……。

 彼女は、その直後、気を失うように眠ってしまった。

 彼がその時の彼女の行動について考えていると、彼の背後からライフガードのお姉さんこと『水使い』が近寄ってきて……今に至る。


「これからお前に一つずつ質問していく。もし、妙な動きを見せたら、すぐにその女を殺す。分かったな?」


「……ああ、分かった」


「よし、じゃあ、始めるぞ」


 彼女はそう言うと、彼に色々と質問し始めた。


「お前の能力はあらゆる超能力者を存在ごと破壊できる……そうだな?」


「まあ、たしかにそうだが……超能力者の能力だけを破壊することも可能だぞ」


「そうか……。しかし、お前は今までそうしなかった……。それは、どうしてだ?」


「どうしてって言われても、超能力者たちをかしておいたら、後々(あとあと)厄介やっかいなことになるって、俺の母親が言ってたからだ」


「なるほど、なるほど。そういえば、お前の母親は元世界最強の超能力者らしいが、それは本当か?」


「まあ、そう聞いてるけど、俺には勝てないって言ってたぞ」


「そうか……。では、私のことを覚えているか?」


「……え? もしかして、昔、どこかで会ってるのか?」


「……私はお前が前にいた学校の教師だ。というか、お前のクラスの担任だった『水上みなかみ 鈴谷すずや』だ」


「うーん、よく覚えてないな……」


「そうだな……。お前は二日で転校してしまったから、無理もない。しかし、私はお前がオールブレイカーだと知った時から、お前のことを探していた。お前にどうしても言いたいことがあったからな」


「へえ、そうなのか……。それで? 俺に言いたいことって何だ?」


 その直後、彼女は彼に抱きついた。ようするに『あすなろ抱き』である。


「高校を卒業してからでいいから……その……わ、私と……結婚してくれ!!」


「………………え?」


 彼は、彼女の行動と言葉の意味を理解しようとしたが、暑さなどの余分な情報が彼の頭の中をいっぱいにしたため、それはできなかった。


「私は水を操れるが、お前と一緒になれるのなら、こんな力など必要ない! だから、私と結婚してくれ!!」


 彼はこの状況をなんとかするために、半径一キロ圏内の日光を常に破壊することにした……。

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