表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/405

テスト期間

 火曜日の朝……八百万やおよろず高校……。


「中間テスト?」


 オールブレイカーこと『不死鳥ふしどり 壊人かいと』は隣の席に座っている赤髪ポニーテールと赤い瞳が特徴的な女子『田中たなか いずみ』にそう言った。


「うん、そうだよ……って、もしかして定期試験受けたことないの?」


「まあ、ここに来る前は転校ばっかりだったからな……」


「え、えーっと、その……赤点っていう言葉は知ってる?」


「えーっと、伊勢名物の赤福の親戚しんせきか何かか?」


「違うわ。テストで三十点未満の点数……つまり、『落第点』のことよ」


 彼にそう言ったのは、黒髪ロングと黒い瞳が特徴的な真顔女子『梅雨原つゆはら かすみ』だった。


「なるほど。そういうことか……」


「ええ、そうよ。そして、それを繰り返すと、留年……つまり、進級できずにもう一年、その学年の勉強をする羽目はめになるわ」


「それは嫌だな……。せっかくできた友達と同じ教室で学べなくなるのは……」


 その時、田中さんは彼の肩をポンポンと叩いた。


「大丈夫だよ! 来週までに、テスト範囲を勉強していれば、そういうことにはならないよ!」


「……田中さん」


「そうね。田中さんの言う通りだわ。それじゃあ、今日の放課後から始めましょうか。テスト勉強を」


「それ、僕も参加していいかな?」


 その時、ヒョコッと顔を出したのは、黒髪ショートと黒い瞳が特徴的な壊人かいとの義理の弟『不死鳥ふしどり 心悟しんご』であった。


「うーん、そうだな……。それじゃあ、うちでやるか? そのテスト勉強ってやつを」


「え? いいの?」


「ああ、いいぞ。なあ? 心悟しんご


「うん、そうだね。それがいいと思うよ。それに、お母さんも二人の顔を見てみたいって言ってたから」


「へ、へえ、そうなんだ」


「そ、そう……」


 ん? なんで二人とも顔が赤いんだ?

 風邪でも引いてるのかな?


「おい、二人とも。大丈夫か?」


 彼はそう言いながら、二人の額を自分の額にくっつけた。


「ふえっ!?」


「ふ、不死鳥ふしどりくん……急にどうしたの?」


「え? いや、二人とも顔が赤かったから、風邪でも引いてるのかなって」


「な、なあんだ。そういうことかー」


「な、なるほど……そういうことだったのね」


「ああ、そういうことだ。でもまあ、二人とも元気そうで良かったよ」


 彼はそう言うと、二人の額を自分の額から離した。


「ん? どうしたんだ? 心悟しんご。顔が真っ赤だぞ?」


「そ、そんなことないよ! ただ……」


「ただ?」


「お、お兄ちゃんって、意外と大胆だよね……」


「うーん、そうかなー? 別にそうでもないと思うけど……」


 その時、三人は思った。

 世間知らずな彼の行動は、時に人をその気にさせてしまう恐れがあるものだと……。


「じゃあ、今日の放課後から俺の家で、テスト勉強をするってことでいいか?」


「え? あー、うん、私はそれでいいよ」


「え、ええ、私もそれで構わないわ」


「う、うん、僕も大丈夫だよ」


「よし、じゃあ、決まりだな」


 その時、予鈴が鳴ったため、彼らは自分の席に戻っていった……。

 どうやら、これから面白いことになりそうです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ